2017年02月15日
「選択と集中」という唯一の選択肢
「地方消滅の罠~「増田レポート」と人口減少社会の正体」(山下祐介 ちくま新書)
「地方消滅」、いわゆる増田レポートについての批判本。
ここで筆者は
「選択と集中」という言葉に違和感を語る。
~~~以下一部引用してメモ
そもそも選択とは、
複数の中から選ぶものであり、
一つしか道がないのでは選択にならない。
国家の経済力を拡大・維持するために
人員を供給し続けたのがこの半世紀の家族の姿で
あったとするなら、これからもそれを続けるのか。
経済性や効率性で「地域」をとらえてよいのか。
そもそもこれまでやってきた
国の政策という「選択と集中」は
うまくいってきたのか?
そういう一律的基準による画一的集中化が
東京一極集中をもたらしているのではないか。
「選択と集中」論は、
「選択と集中」を選択するように要請する。
経済的に自立している人とは、
たとえ天地がひっくり返っても自分の才覚で
生産し、社会に貢献できる人だ。
このたしかな絆の連鎖を
経済効率のために崩しすぎてきたようだ。
~~~ここまで一部引用してメモ
うんうん。
たしかに。
「選択と集中」という言葉によって、
「選択と集中」という選択肢しかないように思わされる。
前提を疑う。
これが大切だ。
「選択と集中」以外の道があるのではないか。
そんな問いかけ。
そこには、
幸せとは何か?
働くとは何か?
そんな根源的な問いから始まっていく未来があるように思う。
Posted by ニシダタクジ at 08:44│Comments(0)
│本
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