プロフィール
ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 107人
オーナーへメッセージ

スポンサーリンク

上記の広告は、30日以上更新がないブログに表示されています。
新たに記事を投稿することで、広告を消すことができます。  

Posted by LOGPORT運営事務局 at

2012年02月29日

行動することは波を起こすこと

行動すると、波が起こる。

その波が、伝わって、次の波を起こす。
他の波と重なって、大きな波となる。
同じ方向を向いていた波と出会って、響きあう。
そんなことを実感できた2月28日だった。

ニイダヤ水産復活プロジェクトの新大生が
PRのために、西総合スポーツセンターに行った。

福島県からの避難者が集まる、
「うつくしまの会」

そこに、自分たちのプロジェクトの説明をする。
参加費を取るイベントに誘うことへの不安があった。
でも、思い切って、話しかけてみる。

「いわきのニイダヤ水産を復活させるために、チャリティー鍋をするんです。」

そして、奇跡が起こった。
「四倉から来たんだ。」
「あの辺は賀沢っていう名字が多いんだ。」
「賀沢さんに会ってみたい。」
「3日、行くから」

大学生たちが力をもらった1日だった。

行動することは波を起こすこと。
数々の奇跡と出会うこと。

やってよかったなあと思える瞬間。
その一瞬のために、行動しているんだろうなあ。

いろんな想いを背負って、
3月3日(土)カフェコポコポにて、
チャリティー鍋を開催します。
11時~15時 参加費は500円です。

賀沢さんのトークもあります。
よろしくお願いします。

ニイダヤ水産の今はコチラから
http://www.youtube.com/watch?v=fhl36PpDKD0&feature=youtu.be  

Posted by ニシダタクジ at 07:22Comments(0)学び

2012年02月28日

「暮らし」が人生を変える

本当に人生を変えるのは、暮らしなのかもしれない。

西畑さんのブログを読んで、そう思った。
http://yoshitoshi.jugem.jp/?eid=885

なんにもない島、粟島。
日が落ちたら、その島には、酒と美味しい魚しかない。
しかし、ここには、何もかもある。
そんなことを実感させられる。

そうそう。
人生を変えるのは、「暮らし」なのかもしれない。

僕もまきどき村のある西蒲区福井で実感した。

「ここに、何もかもあるじゃないか」

そう思った。
幸せとは、誇りとは、そんな問いをくれる場所。

いま。
そんな場所が必要なのかもしれない。

自分は何のために生まれてきたのか?
どこから来て、どこへ行くのか?

そんな問いを多くの大学生や20代が
持っているのだろうと思う。

そんな若者に、
強烈な問いを与えてくれるもの、
それが「暮らし」なのかもしれない。

粟島やまきどき村は、
強烈な問いを投げかけてくれる。

そんな問いのある現場を作っていこう。
  

Posted by ニシダタクジ at 08:01Comments(0)日記

2012年02月27日

なぜ、インターンシップか?

インターンシップとは、
なんのためにやるのか、
そして、なぜ、やらなければいけないのか?
他のもので代用できないのか?

そのあたりの機能をもう一度整理しておく
必要があると感じた、20日の勉強会。

見学・体験だけのインターンシップ。
ほとんど意味がない。
仕事を知る。それだけなら、小学生でもできる。
いや、中学のときにやっているだろうと思う。

成功体験を積むインターンシップ
この目的のひとつは「自己効力感」の向上。
これもたしかに重要だと思う。
経験不足、そして自信がない人はこれによって、自信をつける。

僕が考えた、インターンシップの意味・意義は
次の3つ。

1 失敗経験を積み、自己評価を下げる

コーディネーターなどがプログラムした
インターンシップにはハードルが設定されている。
「自分はなんにもできないんだ」と思い知ることになる。

当然だ。
営業なんて、やったことないのだから。
名刺の渡し方さえ知らない。
素人もいいとこだ。

失敗する。
そのときに、どう立ち直るか。
自己評価の下落を運動エネルギーに変えられるか。
これこそが生きる力ではないだろうか。

2 「はたらく」という意味を知る

インターンシップで取り組むことは、
「相手の役に立つ」というビジネスの基本である。
今まで与えられる側の立場でしかなかった大学生が
初めて与える側に立ち、「はたらく」という言葉の意味を知る。

傍(はた)を楽にする。
それがはたらくの語源であると実感すること。
この体感が社会人になるモチベーションを上げる。
「人の役に立ちたいから、社会に出たい」と思う。

3 テーマを得る

「はやくやりたいことを見つけなさい。」
「大きくなったら何になりたのか?」
と小学生からずっとプレッシャーを浴び、
大学まで先延ばしにしてきた大学生がいる。

やりたいことがわからない。
なりたい職業がない。
そんな悩みを聞く。

しかし。
手に入れるべきはなりたい職業ではなくて、
究めたいテーマではないだろうか?

大学という学びの宝庫を
大学生という学びのパスポートを
最大限に活かすための
自分の研究テーマ、追求テーマを得ること。

これこそがインターンシップの最大の意味・意義なのではないだろうか。

自分は人生でこういうテーマを追求していきたい。
ライフワークにしていきたい。

そう思える「何か」に出会えるか?
その「何か」に出会うことこそ、20代の宿題なんだろうと思う。

僕のテーマは
地図に残る仕事だった。
沙漠緑化だった。
環境だった。

そして大学に入って
持続可能な農業になった。
農業の多面的価値になった。
コミュニティの豊かさになった。

そのテーマに出会うこと。
その機会をもらうのがインターンシップであると思う。

だからこそ、
思いのある起業家に触れることが
大切なのだろう。
彼らはすでにテーマを持っているのだから。

テーマを持つための近道は、
テーマを持つ人に出会う。
そして本を読む。
この2つに尽きると思う。

それを交互にやっていくこと。
これがインターンシップの意味なのではないかと思う。

インターンシップを通して、テーマに出会う。
大学に戻って、そのテーマを追求する。
それこそがインターンシップの目的なのではないだろうか。

だから。
1年生、2年生のとき。
「就職」がチラつかないときの
インターンシップを僕は強くオススメする。  

Posted by ニシダタクジ at 08:08Comments(0)就職

2012年02月26日

3月3日(土)コポコポでチャリティー鍋

ニイダヤ水産復活プロジェクトの
第2弾を3日遅れで見ました。
http://www.youtube.com/watch?v=fhl36PpDKD0&feature=youtu.be

もう、泣ける。
ニイダヤ水産の賀沢さんのコメントが、
ひとつひとつ、胸に刺さる。

人が生きるってすごいことだなあって改めて思う。

もうすぐ1年。
東日本大震災に直面して
僕ができたことはほとんどない。

たまたま、僕は会津若松・素材広場の横田さんにつながっていた。
横田さんはニイダヤ水産につながっていた。
ただ、それだけだった。

真空パックの機械購入費用約60万円の
少しばかりを、協力させてもらうことになった。

新潟大学教育学部2年、菊地さんは
宮城県名取市出身。
あの、3月11日、すぐそこまで津波が来ていた。

何か、できることはないか?
ずっと考え、悩んでいた。
まきどき村の朝ごはんで、菊地さんに会った。

何かしたいんだ、と思いを聞き、
僕もなんだ、と伝えた。

最初は素材広場の福島物産フェアの
手伝いから始まった。

そこで、ニイダヤ水産に出会った。
8月12日、いわき市を訪問。

そこから始まった
ニイダヤ水産復活プロジェクト。

居酒屋に協力メニューをお願いする。
いいことをしているつもりだったのに、
準備不足で逆に怒られたりして、凹む。

そこから
1店舗、2店舗と協力店舗を増やしてきた。
目標達成まで、あとわずか。
しかし、残された時間は少ない。

そこで、ラストスパート企画、
「ニイダヤ水産応援!チャリティー鍋」を
企画した。

3月3日(土)11:00~15:00
鮭鍋+おにぎりセット付500円
途中、賀沢社長のトークも入る予定です。
みなさま、最後のご協力をお願い申し上げます。

一口5000円の復興ファンドも募集しています。
ニイダヤ水産復活の際に干物セットが送られてきます。

これからも、粟島-新潟-会津若松-いわき
と日本横断で応援していきたいと思います。  

Posted by ニシダタクジ at 06:38Comments(0)

2012年02月23日

ブクブク交換会@まちキャン

2月22日
ブクブク交換会でした。
新潟県初開催?なのかな。

長岡駅前の
まちなかキャンパス長岡で開催。



この時期の長岡と言えば
やっぱり美松のシュークリーム!!
食べたかったのです。
なので、30個をご用意。

最初に食べてから開始。
いやあ。
盛り上がりました。

本をきっかけに人と人がつながるっていいですね。

本当に交換なんてできるんだろうか?
と思っていたけど、次々にお見合い成立。
僕も3冊全部交換しました。

マッチングするときのうれしさ。


ステキな出会いがたくさん生まれました。

本との出会い、人との出会いを
プロデュースすることで、本と人の可能性を拓く。

そんなツルハシブックスでありたいと思いました。
またやりたいですね。  

Posted by ニシダタクジ at 06:22Comments(0)

2012年02月22日

何を学ぶか?ではなく、何を創造するのか?

月曜日のインターンシップ勉強会。
全国のたくさんの大学から集まり、
インターンシップのプログラムについて学んだ。

あらためて、
インターンシップとは?
大学とは?
という原点に回帰した日。

印象に残ったのは、
聖泉大学の有山先生の一言。
「キャリア教育とは、何のためにやるのか?」
「矢印を内向きから外向きに変えていくことが必要」
そのとおりだと思った。

そして、インターンシップの意義はまさにそこにある。
と思った。
大学は、学ぶところだ。
そして世の中の知が結集されているところだ。

大学生はその資源を最大限に活用して、
世の中に何かを創造しなければならない。
だから、インターンシップという経験が大切だと言う。

インターンシップは「職場体験」などではない。
「何のために、誰のために、働くのか?」
そんな問いが生まれる場であり、
この社会課題を解決したいという志が生まれる場。

だから、学ぶのだ。
自分の無力を痛感し、大学に戻って、
あるいは大学生の身分を活用して、学ぶのだ。

何を学ぶか?
ではなく
何を創造するか?

「学び」を手段に変えていくこと。
これがインターンシップの意義なのではないか?

そうだな。
僕がこれまで言っていた言い方だと
「テーマを持て」ということになるのだけど、
それはカッコよく言うと、
「何を創造するか?」っていう表現になるのだろう。

創造する。
世の中の仕事を。
自分のキャリアを。
その視点に立つためのインターンシップだと思う。

鹿児島のプレゼンのときに言っていた。

高校生が
「◎◎」を学びたいから、大学にはいる、のではなく
「◇◇先生と、◆◆な課題を解決したいからこの大学に入る。」
それが大学の志望理由になる時代がもうすぐ来る。

インターンシップは
地域社会の資源をどんどん引き出すためのツールだ。

大学生の早い段階で志に触れ、
未来創造への1歩を踏み出すために、
大学で学んでいるのだと実感すること。

そしてそのために大学の知を結集し、
地域課題に挑んでいくこと。

これが地域におけるインターンシップのあり方だと
強く感じた勉強会だった。

イノベーションは技術ではなく、志から始まるのだ。  

Posted by ニシダタクジ at 07:42Comments(0)学び

2012年02月21日

捨てなければ手に入らない

目的と手段はいつのまにか、逆転している。
手段の目的化の危険は、常に襲ってくる。

だから。
いまいちど。

何のために
誰のために
やっているのか?

と問いかけることが必要だ。
「まちの活性化」という抽象的な目的ではダメだ。

15歳~25歳の若者のために
地域での第3の場所というコミュニティとチャレンジの現場をつくる。

場とプログラムの提供。
これがミッションだろう。

生み出したいのは、小さな希望。

自分でも世界を変えられる。
いや、自分も未来を創るひとりなのだと
実感してもらうこと。

ここにあるのだと思う。
それがあれば、世の中は動いていくと思う。

すでにある資源を手放し、
ゼロベースでスタートすることは
たいへんなことだ。

しかし。
それをしなければ手に入らないことがあると思う。

ミッションをを遂行するために
組織があるのであって、
組織を維持するために、
組織があるのではない。

その原点に立ち返り、
ゼロベースでスタートしよう。

自分たちが解決したい社会課題とは、なんなのか?
実現したい未来とはなんなのか?

そんな問いを常に問うことが必要だ。  

Posted by ニシダタクジ at 07:49Comments(0)日記

2012年02月20日

2年目の支援

アントレプレナーギャザリング2012
に参加してきました。

午前中は田坂広志さんと
フロゼル・ダニエル・ジュニアさんの講演。

午後は、自治体との連携セッションと
復興戦略ダイアログ、マーケットセッションに参加してきました。

復興戦略ダイアログでは
復興の最前線にいる人たちの
一言一言が刺さりました。

1年目までの
「支援」「支援者主体」「市町村単位」「資金・情報提供」
から

2年目以降は
「自立」「被災地住民主体」「小学校区コミュニティ単位」「現地の合意形成と執行機能」
が大切になってくるとの説明。

いちばん心に残ったのは
RCF復興支援チームの藤沢烈さんの
「地元に立脚しているか?」
というメッセージでした。

外からの支援は
しすぎると、自立を妨げる。
あくまで地元住民が主体となってやる。
そしてそれをサポートする機能としての役割を
果たしていくことが必要なのだろうと思いました。

被災地外にいる人ができることは、
小さなコミュニティ、または一事業者を支援する、ということ。
そしてそれを10年20年かけて付き合っていくという姿勢が
求められているのだということを言われました。

私たちは幸運にも
会津のNPO法人素材広場といわき市のニイダヤ水産
という関係性を得ることができました。

今回の東京でも、
北海道から中国・九州・沖縄まで
ニイダヤ水産復活ファンドにご支援の声いただきました。
はまちゃん、げんようさん、すえよしくん、ありがとう。

今後とも継続したお付き合いをしたいと
思いますので、よろしくお願い申し上げます。

ニイダヤ水産復活プロジェクトは
復活ファンドを1口5,000円で募集しています。
4月(予定)の復活の際には、干物セットが送られてきます。

残り7口になりました。
あなたも仲間になってくれませんか?  

Posted by ニシダタクジ at 08:23Comments(0)日記

2012年02月20日

あの日、この国の変革が始まった

田坂広志さんの講演を
最前列で受け止めてきました。

なぜ、働くのか?

そんな深い問いが生まれる瞬間。
とても心地よい時間でした。

生き方、働き方が深く問われた
3.11 東日本大震災。
あの日以来、行動が確かに変わった。
静かに、そして確かに変わった。

「意味」を考え始めた。

「共感」した人たちが動き出した。
「共感」とは、目の前の人の姿を
自分と同じだと感じること。

そして、本当の意味での「仕事」
=心を込めて事に仕えることを始めた。

日本語の「はたらく」、とは苦役を意味するのではなく、
傍を楽にすることだと思い出した。

自分のささやかな力でも誰かの役に立っている
と実感する瞬間、心を満たされることを思い出した。

「企業」にとっての社会貢献の意味を考え始めた。

あの日以来、企業も動いた。
自分たちができることは何か、全力で考え、実行した。

そして日本型経営における3つの思想を思い出した。

・企業は本業を通じて社会に貢献するために存在する
・利益とは、社会貢献の証
・多くの利益を得るということは、さらなる社会貢献をせよという民の声
このことを思い出した。

世の中は、
組織体を2つに分けようとする。

「営利企業」と「非営利組織」
そんな分け方はおかしい。
なぜ、否定形で自らを表現しなければならないのか。

ソーシャルビジネスなんて言葉は要らない。
ビジネスとは、本来ソーシャルなものであるから。
白い白鳥と同じくらい、おかしな言葉だ。

ビジネスは本来、社会貢献であり、
起業家はいつの日も社会起業家であり、
社員ひとりひとりの誰もがチェンジメーカーなのだ。

企業は生き残るために存在しているのではない。
なぜ、働くのか?
仕事の報酬とは何か?
企業の目的をもう一度問いかける必要がある。

「志」

その仕事の先に何を見つめているか?
それが働き甲斐を決める。

日々の仕事の彼方に何があるのか?

「野心」と「志」の違い。
野心とは、己一代で成し遂げられる願望。
志とは、己一代で成し遂げられない何かを次の託する祈り。

「鎮魂」「弔い」

「思い」を定めること。
日本という国は、生まれ変わらなければならない。

あの日、再生が始まった。
いつの日か
我々は
必ず
そう語ろう。

「希望」
未来を描く前に過去を深く省みること。
何を学ぶべきか。
無責任な楽観ではない、
過去を振り返った次の一歩を。

そして、私たちは歩んでいこう。
誇りある、困難な道を。

田坂先生、本当にありがとうございました。
胸の奥にガツンと来ました。
実践します。

  

Posted by ニシダタクジ at 08:00Comments(0)言葉

2012年02月19日

課題×課題=資源

東京ってやっぱりすごいね。
何がすごいか、ってやっぱり人がすごい。

昨日は、
ASOBOT近藤ナオさんに再会。
2年ぶりくらいかな。



近藤ナオさんの仕事に対するあの感覚。
なんていうか、西村先生の言葉を借りれば
存在・あり方レベルで共感する。

障がい者にやさしい街は、みんなにやさしいまちだ。
というコンセプトに対して、真正面から取り組んでいる。
未来を語る瞳にワクワクと希望があふれている。
彼ら、クリエイティブ系の発想ってやっぱりすごいよ。

課題と課題を組み合わせると、資源になる。
課題+課題=大きな課題だけど
課題×課題=資源になっちゃうんだな。
これがきっとクリエイティブの仕事なんだろう。
課題と資源は表と裏になっている。

粟島はなんにもない島だが
「なんにもない」がある島というのも
日本には結構ない。

そういうことで、
組み合わせて、仕事をつくる。
双方の課題を同時に解決する。

保育園のときに、
20代女性中心の保育士さんにしか
合わないなんて、やっぱりちょっと寂しい。

練馬区にある「まちの保育園」
http://greenz.jp/2011/11/14/machihoiku/
はカフェ併設の保育園。

ここで、子どもがたくさんの大人に出会えると同時に、
地域コミュニティのつなぎなおしになっている。
すごいなあ。

なんていうか、
同世代の走っている人たちの人生は
僕に心地よい敗北感を与えてくれる。

この敗北感が運動エネルギーに
変わるのだろうなあと思った。

東京に行ったら、人に会いに行こう。
同世代のライバルたちに。  

Posted by ニシダタクジ at 07:50Comments(0)日記

2012年02月18日

お客はパーソナル

「40代おもしれーぞ~」
から始まった、木戸寛孝さんとの再会。

なんだか、久しぶりに心揺さぶられる時間。
あのときに感じた、奥底から燃え上がるような、
あの感触。

たしかにいま、この手で時代を創っているんだ、
そんな手ごたえを感じる時間。

40代になったときに、
人は問われるのだと言う。
自分の言葉をもっているか、
そしてそれをリアリティが担保しているか。

信頼関係とアウトプット。
その2つが必要なのだ。

あの世界観。
そして未来観。

Think globally Act locally
っていうけども、

「新潟にいても新潟人は地球人なんだ」
「地球人として新潟で生きるんだ。」
「東京なんて飛び越えて、世界とリンクしていけ」
「国家のスケールを超えて、未来へ行け」
などと、熱い言葉が飛び交う。

木戸さんが言っていた。

「現状維持」か、「破壊と創造」か、
どちらかしかない。

モチベーションを生み出すとは、
希望を生み出すとは、
未来に向かっている力のこと。
現状維持ではない。

そんなメッセージを発信するメディアが
必要なのだと思った。

印象に残ったのは
「お客はパーソナル」だという原則。

メディアは、あくまで
パーソナルに向けて、発信するものだ。
20代女性東京在住職業OLなんて人は
いないのだ。そこに個人がいるのだ。

そのひとりに対して、ズシンと響くメッセージを贈る。
これがメディアの役割ではないだろうか。

夜はHabonプロジェクトの栃尾直也さんに会う。

本を通じて、新たな気づきが生まれ、
波紋のようにつながりが広がっていく。

まさに「お客はパーソナル」なプロジェクトを
仕掛けている。
いいなあ。
栃尾さん、一緒に何か仕掛けたい。

新潟から世界に発信できるコンテンツ、
一緒につくりましょう。  

Posted by ニシダタクジ at 08:19Comments(0)日記

2012年02月16日

地域には、関係性の宇宙が広がっている

誰かの役に立ちたい。

それがきっと
学びの本質的モチベーションなのだと思う。

大学生のキーワードが
「国際」
「環境」
「社会貢献」
であるのは、現代社会が
それほどまでに分断されていることを物語っていると思う。

目の前にある仕事が、
誰かの笑顔につながっている。
そんなリアリティが持てない世の中は
本当に豊かなのかと思う。

自分は何者なのか?

というアイデンティティの問いは
物心ついた小学生から続いていく。

自分はかけがえのないひとりで
あるはずなのだが、その実感が持てない。

貢献したい。

自分が貢献できる人間であるということは
自分が自分であるために、
つまりアイデンティティの確立のために
必要なことなのだと思う。

だから。
分かりやすい「貢献」が選択されることが多い。

世界の中で、
自分たちよりも過酷な環境で育っている
子どもたちがいる。彼らの役に立ちたい。

自分たちの経済活動のために、
未来の子どもたちの環境が危うくなっている。
それをよくするために、何かしたい。

「国際」「環境」に対して、
もうひとつの流れが「地域」だ。
いま、「地域」というキーワードにヒットする
大学生も多くなってきたという。

棚田での米作りのサポートや
限界集落支援などが行われている。
一地方都市である新潟市。

まだまだ若者も多いし、産業もそれなりにある。

そこに問題意識を感じられるか、
と言ったら難しいのかもしれないが、
新潟と同程度の都市は全国に無数にあるし、
新潟で起こっている問題は全国でも課題になっていたりする。

そして。
農業もあり、漁業もあり、
じいちゃん、ばあちゃん、
たくさんの人たちがいる。

大都市よりも、
多様な関係性がそこにはある。

そう。
地域には、関係性の宇宙が広がっている。

その関係性をデザインし、「コト」を起こしていくこと。
それが大学生の役割なのではないか、と思う。

そしてそれが、
「貢献したい」という欲求を満たし、
アイデンティティの確立につながっているのだと思う。

ここで難しいのは、
「誰が困っているか?」が
明確ではないところだ。

そこから、自分で始めなければいけないところだ。

しかも
「どう解決するのか?」
という方法論も確立されていないことだ。

しかしそれは、言い方を変えれば、
関係性をデザインすることで
無数の解決策が出てくることを示す。

自分で地域を歩き、関係性を構築し、
課題を発見し、その課題の解決法を探り、
実践し、試行錯誤する。

時には失敗し、へこむことがあるだろう。
しかし、その失敗こそが、生きる力につながっていく。

何も失敗しなかった1日は
何もチャレンジしなかった1日だ。

あなたのフィールドは、
もしかしたら、地域にあるのかもしれない。

地域の未来をデザインする。
そんな仲間を募集している。  

Posted by ニシダタクジ at 07:24Comments(0)日記

2012年02月14日

つくる喜び

つくる喜び。

いつしか、忘れてしまった。
つくる喜び。

僕たちは、
賢い消費者になるための
教育を受け続けてきた。

賢い消費者とは、
短期的な利益を最大化すること。

買ったものが期待はずれだったとき、
もっとも賢い対応はクレームをつけることだ。
そして企業にとって価値あるのは、そのクレームを次につなげることだ。
クレームを通じて、会社のファンを増やすことも可能なのかもしれない。

いつしか。
世の中は賢い消費者と賢い評論家であふれた。
情報が行き渡り、
素人でも、政治に口出しているような気分になる。

居酒屋で上司の愚痴を言うように、
日常会話で政治評論をする。

「で、あなたはどうするんだ?」
と聞きたくなる。

賢い消費者としての振る舞いは、
人々から当事者性を奪った。

「もっとこうしたほうがいいんじゃないか?」
とアドバイスすることはなく、
ただ、これが悪い、ここをなんとかしろと言っていればいい。

農業が中心の時代。

人々には役割があった。
地域で助け合って暮らしていたから、
野菜のつくり方は皆で教えあった。
なにより、つくる喜び、そして感謝を感じていた。

それこそが豊かさだったんじゃないか。

科学万能主義は、豊かさの数値化を求めた。
GNP、GDPという数字で、世界の国々は
一元的にランキングされた。

経済を成長させるには、
人々の生活を分断することだ。

3世代同居で
ばあちゃんが担っていた掃除、洗濯、料理を
ひとり暮らしの人にもハウスクリーニング、コインランドリー、コンビニ弁当
と分断すれば、経済効果は計り知れない。

こうして。
分断された世の中で、人々はつくる喜びを失った。

しかし。
そんな世の中も終わりを告げた。
分断された世の中で発展した技術は、
人々をつなぎ始めた。

そして、たったひとりでも世界を動かせる時代が到来している。

いま。
つくる喜び。
その実感を伝えたい。

責任を持つこと。
その尊さを伝えたい。
未来は自分の手の中にあることを。

もういちど。
つくる喜びから始めてみようじゃないか。

この手で次の時代を創っている。
20代の僕を突き動かしたのは、そんな勘違いだった。
いま。それは勘違いではない。
たしかに、この手でつくっているのだ。

大学生に伝えたいこの感覚。

「園芸福祉」というジャンルを切り拓く、
花を通じて人を笑顔にする「畑やかとうふぁーむ」
http://www.hatakeya.net/

「地域福祉」の新しい形を実践する、
高齢者と若者のコラボ八百屋を運営する「沼垂よりどころ、やさい村・よろずや」
http://www.youtube.com/watch?v=88fC78XoKc8

「震災復興」「農業六次産業化」で時代の最先端を走る、
宮城県名取市、多賀城市などで取り組む株式会社ファミリアの「Rokuプロジェクト」
http://michinokushigoto.jp/archives/43

「中高生のための地域コミュニティづくり」を本というツールで切り拓く「ツルハシブックス」
http://tsuruhashi.niiblo.jp/

春休み、大学生に「つくる喜び」を感じてもらうプロジェクトを
用意してお待ちしています。

エントリーは本日までです。
お問い合わせください。  

Posted by ニシダタクジ at 06:52Comments(0)日記

2012年02月13日

観光振興とは、誇りを持つ人を増やすこと

日本再生プログラム推進フォーラムの
地域のひな型研究会で事例紹介を
してきました。

農業を核に、
人と地域をつなぎなおすプロジェクト。
表現するにはまだ実績が足りな過ぎました。

質疑応答で
「どこに、ミッションがあるのか?」
と聞かれ、自分としては地域の問題解決よりも、
若者、特に15歳が希望を持って生きる社会のために
地域の問題解決が必要というか、
それを共に担っていくことが地域活性化なのではないか、と思っているのです。

ひとりひとりが当事者となる。
そんな地域社会が理想です。

藤原理事長が
最後におっしゃっていました。

農業
観光
教育

これからの日本はこれが基盤になる。

そして「観光」とは、
地域にいる人が、この地域に住んでいてよかった。と
誇りに思う人たちを増やすことで、
ああ、この地域は素晴らしいなあと感じるのだと。

そうか!
と目からウロコが落ちた。

人がいま、いちばん必要としているのは、
「人と人のつながり」であり、
そして、何よりも「誇り」なんだろうと思う。

B級グルメブーム
っていうのは、地域の誇りを食べに行くのかもしれない。

農業が衰退したのは、
経済合理性が低いからではあるが、
反対に有機農業、自然農法が盛り上がってきているのは、
そこに経済合理性があるからではなく、「誇り」があるからだと思った。

だとしたら、農業が衰退したのは、中途半端な合理化なのではないか。
つまり、特産地をつくり、
その地域で取れたものをブランド化して、
「誰が作った野菜なのか?」を考えず、流通させてこと。

誰が食べるか分からないけど、売れるから作っている。
そうして、農家は誇りを失ったのだ。

中原農園の中原さんや
高儀農場の高橋さんに感じたのは、誇りだった。
食糧を生産しているんだという誇り。
それがあるから、息子たちはちゃんと家に戻ってきた。

プロジェクトXでスクールウォーズのモデルとなった
伏見工業の先生が言った。

「山口先生、ラグビーで伏見工業を京都一にしてください。
この学校には、誇りが必要なんです。」

「誇り」が必要なんだと思う。
地域にも、学校にも、農業にも、日本にも。
ひとりひとりが誇りを持てるような。

藤原理事長に
観光とは、「誇り」に触れることだと教えてもらった。

それなら、僕にもできる。
そう思った。
いや。僕の出番だ。

ヒーローズファームの
ヒーローとは、「誇り」を持って生きる人
なのかもしれないと思った。

そんな「誇り」をプロデュースする、
そんな仕事を創っていこうと思う。

今日からデビューします。
ローカル・プライド・プロデューサー西田卓司です。

地域の誇りプロデューサーのほうがいいかな。  

Posted by ニシダタクジ at 06:50Comments(0)日記

2012年02月12日

地域のものさし

ソトコト3月号にのボランティア3.0
ETIC.宮城さんのところにちょこっと確認できないくらいの
大きさで僕の出場した9月アワード写真が出ています。

せっかくなので買ってみましたが、
オモシロイですね。

衝撃を受けた梅原真さんの一言。
経済がビリというのは、政府のものさしで測った数値。
地域は地域のものさしを持てばいいのです。
週に2度釣りに出かけ、自分で捌いて食べる幸福な時間を否定しないで欲しいのです。

「ブータンっていい国だよね。日本人も民族衣装を着て歩かなくちゃ」
ではなくて、
ブータンは独自のGNH(国民総幸福量)というものさしを持っていること
自体がステキなのです。

なるほど。
地域のものさし。

これを持つか持たないか。
幸せとはいったいなにか?
こんな問いからスタートしていくことなのだろうと思う。

既存の基準を否定することなく、
昔に戻るのではなく、
第3の道を歩んでいけるような、
そんなコラボレーションが求められているのだろう。

新潟という地域のものさしを作り上げる
ための最大の資源は農地であり、農業だと思う。
農業の6次産業化は、できたらいいなではなくて、
地域をつなぎなおすために、必要なことなのだと思う。

農業という資源を最大限に活かすプロジェクトを作っていくこと。
そして地域のものさしを形作っていくこと。

かとうふぁーむさんの園芸福祉。
伴走舎とコラボした沼垂よりどころ/やさい村・よろずや
原点でもある、まきどき村の人生最高の朝ごはん。

そこに「地域のものさし」のヒントがある。

世間のものさしから地域のものさしへ。
それが自信をもって誇れるようになると、
地域に誇りを持てるようになるのだろうと思う。  

Posted by ニシダタクジ at 09:36Comments(0)言葉

2012年02月11日

やりたい仕事より究めたいテーマ

「あなたのテーマ、関心のあるキーワードは何ですか?」

本屋さんで大学生に会うと、聞きたくなる質問。
それを聞かないと、オススメする本も分からない。

テーマが大切だと思う。
いま、自分が何をテーマとして調べたい、究めたいと思っているか。
脳科学者の苫米地先生は
毎年、違うテーマで本を書いているという。

本来は学びたい、究めたいというテーマがあるからこそ、
大学に入るのだろうが、
特に文系学部の大学生にこの傾向がある。

「たまたま受かってしまった。文系科目が得意だったから。」

周りから求められるものに
順応できるという点では、非常に優れていると思うのだけど、
テーマのないままに、大学3年間を過ごすと、

就職活動のときに
「いままで大切にしてきたものは何ですか?」
「これから大切にしていきたいものは何ですか?」
という質問に答えられない。

小学校中学校高校と、
「あなたは将来何になりたいの?」
と職業のカテゴリーを聞かれ、困惑した経験があるだろう。

やってもいないのにそれを答えることの難しさ。
しかも中学生レベルで、自分の知っている職業なんて
学校の先生かスポーツ選手か、テレビでドラマ化された仕事くらいだ。

問いかけるべきは、
「あなたが究めたいテーマは何か?」

なのではないだろうか。
大切なのは、なりたい職業のカテゴリーではない。

自分自身が何を究めたいか、学びたいか、勉強したいか。
つまり、自発的学びが起こるようなテーマは何なのか?
という問いを発するべきだろうと思う。

就職に有利だから、
簿記やTOEICやなんとか検定のための勉強をするのではなく、

会社の経営を究めたいから簿記を
海外の文化を究めたいからTOEICを
新潟の観光地を究めたいから新潟検定を
学ぶのが人生でいちばん楽しいことなのだろう。

やりたい仕事はなんだろう?
ではなく、究めたいテーマは何か?
を問いかけるところから大学生活が始まっていく。

僕のテーマは
大学に入るまでは「砂漠の緑化」や「環境問題」
入ってからは「食糧問題」「環境問題の根本原因」
いつしか「農業」、そして「コミュニティ」へとテーマが変化した。
そして、1999年の在学中にまきどき村を開始。

佐藤家保存会のじいちゃんたちに出会い、
「コミュニティ」の理想の姿を見た。

2002年、不登校の中3男子に出会って、
「中高生のための地域コミュニティの再構築」がテーマになった。
学校ではない、第3の場を求めて、様々なことに取り組んだ。

いろいろなことをして、いろいろなことを中途半端にやめた。
関係者にたくさんの迷惑をかけた。

2011年7月。
ツルハシブックスに地下古本コーナーができて、
中高生と地域コミュニティの接点づくりに向けて、
1歩を踏み出した。

やりたい仕事よりも究めたいテーマに向かって進んできた。

そうか!
仕事を辞めた理由が分かった。
究めたいテーマを優先したからだ。

イベント企画会社と地ビール屋さん。
「企画・営業」というもっとも自分に向いてる仕事だと思った。
でも、テーマの追求という点で、ちょっと違ったのだろうと思う。

「自分に向いてる仕事が他にあるのでは?」というのは幻想であると思う。
今いる場所で全力を尽くさずに、そんなものがあるわけない。

就職活動の前に大学生が問うべき質問は、
自分がやりたい仕事は何か?ではなく、
自分が究めたいテーマは何か?だ。

もっというと、
「これがなければ、生きられない」と
思えるようなテーマは何か?
ということである。

もし、いま。
そのテーマがないとしたら、
テーマを探すためにすることは、いろいろある。

本を読むことだ。
人に出会うことだ。

そして何より、テーマを持っている人のところで、
一緒に働いてみることだ。

春休み。
1年生、2年生には、大切な時期。
テーマを持っている人のところでチャレンジする「地域留学」募集中です。


「園芸福祉」をテーマに、
花を通じて人を笑顔にする「畑やかとうふぁーむ」
http://www.hatakeya.net/

「地域福祉の充実」をテーマに、
高齢者と若者のコラボ八百屋を運営する「沼垂よりどころ、やさい村・よろずや」
http://www.youtube.com/watch?v=88fC78XoKc8

「震災復興」「農業六次産業化」「福祉雇用」をテーマに、
宮城県名取市、多賀城市などで取り組む株式会社ファミリアの「Rokuプロジェクト」
http://michinokushigoto.jp/archives/43

「中高生のための地域コミュニティづくり」をテーマに、
本を通じた様々なアプローチをする「ツルハシブックス」
http://tsuruhashi.niiblo.jp/

テーマを持った4つのプロジェクトを用意して
春休みのチャレンジをお待ちしています。

あなたのテーマは何ですか?  

Posted by ニシダタクジ at 06:43Comments(0)就職

2012年02月10日

東北Rokuプロジェクト

東北Rokuプロジェクト
東日本大震災からの復興に取り組むプロジェクト。
株式会社ファミリア http://fmla.co.jp/
が立ち上げたプロジェクト。

職業と居住をワンセットにし、
防災を含めた商業施設をつくる。
ということで、取り組んでいる。

震災があっても
粉と水と火があれば、
食糧を作れるという施設。

障がい者を積極的に雇用する
環境・福祉・防災が一体となった
農林漁業六次産業化のモデルファーム。

現在は、宮城県名取市と同多賀城市で展開中。
この春休みも動きます。

「みちのく仕事」では、1年以上、参画できる
「右腕」プロジェクトマネージャーを募集しています。
http://michinokushigoto.jp/archives/43

大学生の春休み、夏休みの
インターンシップも受け入れの準備があるようです。

全国的にも最先端の事例であると思います。
興味がある社会人のかたは「みちのく仕事」から
春休み夏休みに動きたい新潟在住の大学生は、
西田まで連絡ください。  

Posted by ニシダタクジ at 07:53Comments(0)学び

2012年02月09日

第4次産業

農業の6次産業化が叫ばれている。
野菜生産農家が、加工、販売を行うことが
推奨されている。

なぜ?

農家の所得向上。
他産業並みの経済効率。
それによって、農業後継者を育て耕作放棄地を解消する。

なるほど。
たしかに、その通りだと思う。

耕作放棄地問題は農家の高齢化が原因で
高齢化は後継者不足が原因で、
後継者不足の大きな要因が農業所得にあるからだ。

しかし。
「農家の所得向上」というお題で、
賛同してくれる一般市民はどのくらいいるだろうか?

TPP問題が農業の問題に矮小化されて報道されているのも、
「農業の明日」に当事者意識を持てる人が
少ないからなのではないか?
「現実問題、車を輸出しているんだから、仕方ない。」
と思わせるような方向に持っていかれそうになっているのではないか。

農業から工業、そしてサービス業へ。
第1次、第2次、第3次産業へ。

昭和30年。就業人口割合は
第1次  第2次 第3次
41.1% 23.4% 35.5%
昭和50年。
第1次  第2次 第3次
13.8% 34.1% 51.8%
平成17年。
第1次 第2次 第3次
5.1% 25.9% 67.3%
となっている。
(統計局HP http://www.stat.go.jp/data/kokusei/2005/sokuhou/03.htm )

経済合理性とサービスマンシップ
が限りなく必要とされる世界に僕たちは生きている。

しかし。
だからこそ。
僕たちは「生きづらい」世界に生きているのだとも言える。

ひとり1部屋、スーパーマーケット、コンビニ
分断された世界に住んでいながら、
仕事では「お客様」と「サービスマン」として、あるいは「自己」と「他者」として
「コミュニケーション力」や「人間関係」が求められる。
このダブルバインド(矛盾)が「生きづらさ」のひとつの要因なのではないか。

だからいま。
方法は2つだ。

・分断された社会をつなぎ直すこと。
・「コミュニケーション力」などをあまり意識しない仕事をつくること。

だから。
いまこそ農業なのだと僕は思う。

生産して野菜を売るという第1次産業から
農家が加工・販売をする6次産業化。

それは、農家の所得向上もそうだが、
分断された社会をつなぎ直し、生きづらい世の中を解消していくひとつの
方法になるのだと思う。

第3次産業は時間を限りなくゼロにする(=無時間モデル)ことで、
爆発的な利益を上げた。

DVDを生産するよりも、レンタルで1日に3回転させたほうがいい。
買い物に出かけていくより、インターネットで家にいながら届けてもらったほうがいい。
この「ほうがいい」とは、合理的だということである。

まさにその合理性が社会を分断した。

地域作業所hanaさんの取り組みを聞いた。
1人の利用者のために3ヶ月、半年も仕事を探し続ける。
そんな非効率な仕事。

第4次産業。
それは非効率だけど、人のつながりが生まれる仕事なのではないか。

・分断された社会をつなぎ直すこと。
・「コミュニケーション力」などをあまり意識しない仕事をつくること。

第4次産業を地域でつくっていく、
そのつなぎ目を、誰かが創らなければならない。

春休み、第4次産業をつくる「地域留学」、2月14日まで募集しています。
希望者・問いあわせは西田まで。
  

Posted by ニシダタクジ at 06:27Comments(0)日記

2012年02月08日

誰と、どれだけの想いでやるか。

筒井啓介さん。

僕の出身高校のある千葉県木更津市で
地域作業所hanaを運営している。
http://www.npo-cw.net/

もともとは20歳のとき、
学生起業家として、地元と無関係の
木更津にやってきた。

そこで、主にパソコン関連事業や
起業支援などを行ってきた。

そんな筒井さんに転機が訪れる。
「バイト代なんて要らないから、うちの子、働かせてやってくれないか?」
お世話になっている人からのお願いだった。

はじめての障がい者の受け入れだった。
やれることを見つけて、やってもらった。

すると、次々に
「ウチの子も」ということで、電話がかかってくるようになった。
筒井さんはこの分野のニーズの高さを肌で感じた。

そして、彼らに仕事をしてもらっているのに、
給料を出せないことに、胸を痛めていたときに、
福祉作業所という形態があるのを知る。
2010年4月に就労継続支援B型事業所の認定を受けて正式オープン。

経営の柱は
英字新聞をつかった新聞エコバッグと
テミル・プロジェクトによって開発された、
スペイン焼き菓子「ポルボローネ」

いずれも、他の団体とのコラボレーションによって
誕生したオシャレ商品だ。

筒井さんは、
「検品を厳しくやっている。比べられるのは、一般の商品だから
クオリティコントロールが大切だ」という。

そんなに均一にクオリティ高くできるのか?と思うのだが、
やはり、それは経験や体調などによって左右されるのだという。

hanaでは、「来たい人は必ず受け入れる」という方針で運営されている。
エコバックづくりやお菓子づくりをする人は、一部の人たちだ。

筒井さんは
「仕事に人をあてはめるのではなく、人に合わせて仕事をつくる」という。
60人のうちの1人のために作った仕事もある。
それを見つけるために3ヶ月や半年かかることもある。
毎日が試行錯誤の日々だと。

まさにこれがいま、必要なのだろうなと思った。
人に合わせて、仕事のほうを合わせていくことなんだろう。

20代のときにやってきた「起業支援」と
いまやっている「仕事づくり」は、基本的に同じことなのだという。

そんな筒井さんが最後に言ってくれた。

金額の大小やプロジェクトの大小がプロジェクトの価値ではない。
「誰と」「どれだけの想い」でやるかが一番重要だと。

筒井さんに大切なことを思い出させてもらいました。
ありがとうございます。  

Posted by ニシダタクジ at 09:48Comments(0)

2012年02月07日

誇りを生む仕事

ニイダヤ水産。

福島県いわき市の北に四倉港という
小さな漁港がある。
その脇でひっそりと
干物を作り続けていたニイダヤ水産。

塩、みりん、しょうゆ。
シンプルな味付けが
素材を活かした味に仕上がり、
福島県内の旅館の朝食に上っていた。

2011年3月11日。
そんなゆったりとした時間を津波が奪うことになる。
四倉港は、壊滅的な打撃を受け、ニイダヤ水産は全壊。
機械も海水をかぶって、壊れた。

ニイダヤ社長、賀沢さんは65歳。
廃業を覚悟して、避難所のお世話係をしていた。

そこに、安否を確認する連絡が入る。
福島県会津若松市のNPO法人素材広場の横田純子理事長だった。

横田さんは、旅行会社に勤務のときに、
福島の旅館の朝食に、北海道や外国で獲れた焼き魚
が出るのは、お客さんにとって、うれしくないという問題意識を持って、
退職後、素材広場を設立。

ニイダヤ水産の干物を朝ごはんに取り入れる旅館を探すなど、
福島の魅力をお客さんに伝えるために、
福島の食材を福島の旅館に、というプロデュースをはじめ、
平成21年度には農林水産省の「地産地消の仕事人」に選ばれる。

横田さんは、賀沢さんの無事を確認して、ホッとした。
すぐに顔を見に、会いに行った。
賀沢さんの顔色は悪くなかったが、
元気を失っているように見えた。

「ニイダヤ水産をつぶしてはダメだ」
と取引をしていた旅館さんから声をかけられていた。

横田さんは聞いた。
「ニイダヤさん、復活してほしいのだけど、何か必要なものある?」
「真空器があれば、なんとかなるかな」
「真空器、いくらなの?」
「中古でも5,60万円する。」
「わかった。私がそれ買うよ。だから復活してほしい。」

横田さんはすぐさま、「ニイダヤ水産復活プロジェクト」
を立ち上げ、各地の福島物産展での売上の一部を積み立て始めた。

その頃、同じく津波で壊滅的な被害を受けた
宮城県名取市出身の新潟大学教育学部2年生の菊池美香子さんは
「自分たちに何か、できることはないか?」
と新潟にいながら、被災地のためにできることを探していた。

2011年8月12日
夏の暑い日、菊池さんたちは福島県いわき市にいた。
ニイダヤさんと横田さんに出会う。


「私たちも、手伝います。」

大学生たちは行動を開始した。
居酒屋に素材広場の取り扱う商品を仕入れてもらい、
支援金付のメニューを作ってもらった。

協力してくれる居酒屋に、
ニイダヤ水産のための募金箱も設置した。
2月末までに10万円の基金を集める。
それが目標でがんばっている。




ニイダヤ水産社長、賀沢さんはいま、佐渡の北に浮かぶ、粟島にいる。
粟島への魚加工技術の移転を進めている。
自分の工場は4月に移転・再開する目処が立った。

65歳。
工場を再建する。
多くの借り入れをして、再スタートする賀沢さんに頭が下がる。

横田さんが言っていた。
「ニイダヤさんが四ツ倉を代表して復活するんだ。」

その先に
干物を美味い、と言ってくれるお客さんの笑顔がある。
ニイダヤ水産で働く人たちの笑顔がある。

すぐ近くに、
誇りを生む仕事をしている人たちがいる。

横田さん、賀沢さんにとにかくホレたから、
僕はニイダヤ水産復活プロジェクト、やっています。

僕の担当はニイダヤ水産復活ファンド。
一口5,000円で30口。15万円全額を横田さんを通じて、
ニイダヤ水産の真空器の購入費用に充ててもらいます。

残りあと20口。
協力してくれた方には、ニイダヤ水産復活の日に干物セットが届きます。
それはもしかしたら、粟島の魚を使った干物になるかもしれません。

福島・いわきと新潟、そして粟島。
日本を横断するプロジェクト、
あなたも一口協力いただけませんか?

復活記念パーティーで、横田さんと賀沢さんの
誇りに触れてみませんか?

ヒーローズファーム西田までお問い合わせ下さい。
info@herosfarm.net  


Posted by ニシダタクジ at 09:20Comments(0)日記