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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2022年07月25日

小さな誇りを届けて「時間軸」を揺さぶる

久しぶりに読書ブログじゃない記事を。
東京での3日間の対話と発見のまとめ。

まずはキーワードのまとめから
~~~
Day 1@武蔵新城
・会社(上司)とのマッチング:求めるエネルギーレベルの問題が大きい
⇒「エネルギーレベル・マネジメント」が必要
⇒就活のときにその視点がない
⇒年齢やライフステージによっても変化する
・オープンっていうムラ社会
⇒「情報共有」にフォーカスするばかりに逆にスピード遅くなっている。

Day 2@北千住「空中階」
・「余白」はどこにできるのか?
⇒境界をあいまいにする
⇒フラットな関係を合わせたところに「余白」が生まれる
・「ベクトルを思い出して、その方向に舵をきっていく」
・時空がねじれている⇒面白がらないといけない
⇒所有を手放すという「現代の共有地」をつくる実験
・声で著者をお願いするか判断している
⇒視覚から聴覚、触覚(身体性)へのシフト

Day 3@北千住
・「誇り」に触れる、という経験を20代でやれるかどうか?
・「誇り」=「継ぐ」ことから生まれるのでは?

・「小さな誇り」を文章化したい人
・金銭以外の報酬について考えたい人
・「帰る場所」がほしい人
そんな人たちとつくる、農家体験取材付きのプロモーション代行プロジェクト。
「仲間づくり」は結果であって目的ではない
・小さな誇りを継ぐ人たち(歌われざる英雄)の文章化・結晶化
・「人」「歴史」「誇り」にフォーカスし物語化する
⇒「小さな誇り」というバトンを届け、わたす
~~~

最大のキーワードは「時間軸」かなあと思った。

「資本主義≒お金」という前提のもと、お金に頼らない暮らしやコミュニティ、っていう方向性もわかるのだけど、そもそも「資本主義=お金」じゃなくて、「資本主義≒所有」ということで空中階のように期限のある場をシェアするっていうアプローチもあるし。

僕としては「資本主義≒時間」ということで時間軸へ揺さぶりをかけたいなと思った。効率化という宗教にあらがうために。そのアプローチのひとつが山の上の本屋「風舟」であり、麒麟山つぐさけプロジェクトなのだろうなと。

このプロジェクトが継ぐものは、酒造りであり米作りであり地域そのものなわけだけど。
その原動力は、1軒1軒、ひとりひとりの農家の「小さな誇り」なのだろうと。

Day 3の時に原さんや外山さんが言っていたけど、それって20代半ばまでにやっておいたほうがいいやつなのかもしれない。
まだ、「報酬≒お金」ではない時に。自分の価値が時間当たりの金銭に換算されないうちに。

・価値とは何か?報酬とは何か?を問いかける機会
・「小さな誇り=継ぐ」に触れ、それを物語として表現する機会
・自分自身の物語を探し、気づく機会

たぶん、時間を手放すっていうこと。
「効率化」という時間軸を揺さぶること。

そこから「自分」が「価値」が「生きる」が見えてくるのではないか、って僕は思ってます。  

Posted by ニシダタクジ at 07:33Comments(0)学び思い日記

2022年07月17日

高校魅力化とアイデンティティ

今日はプレゼンテーションづくりのメモを

1 タイトル
ともに創り、ともに継ぐ。
地域とつくる「場」と「アイデンティティ」

2 前提としての「創造社会」への移行
1 Consumption(コンサンプション:消費)を中心とした消費社会⇒どれだけ商品やサービスを享受しているか
2 Communication(コミュニケーション:)を中心とした情報社会⇒どれだけよい関係やコミュニケーションをしているか
3 Creation(クリエイション:創造)を中心とした創造社会⇒どれだけ生み出しているか、どれだけ創造的でいるか

3 自己紹介
20代:まきどき村(1999) #農 自然 畑
30代:ツルハシブックス(2011)
40代:高校魅力化+ブックカフェ+温泉(2022)
問い:アイデンティティはどこにあるのか?

4 阿賀黎明高校魅力化プロジェクトとNPO法人かわみなと
温泉‐寮‐風舟
行政‐高校‐地域
の三角形の真ん中にプロジェクトをつくる活動

5 それぞれのゴール
高校:生徒自身が主体的協働的探究的な学ぶ姿勢を身に付け社会で活躍する人になる
地域:現在のプロジェクトのまちのプレイヤーとして高校生と協働する
行政:中長期的にふるさとに残る、帰ってくる、貢献する人材を育成する。

6 キーワード
A Amateurism(アマチュアリズム):体験・体感
B Bricolage(ブリコラージュ):場のチカラ
C Co-Creation(コ・クリエーション):発見と変容

7 これからの学び方
「6Cs(シックスシーズ)」
1 コラボレーション collaboration
2 コミュニケーション communication
3 コンテンツ content
4 クリティカル・シンキング critical thinking
5 クリエイティブ・イノベーション creative innovation
6 コンフィデンス confidence

学び方(探究サイクル)
Wモデル(川喜田モデル⇒羽生田モデル)
A フィールドワーク⇒B 質的研究(ビジュアル・シンキング)⇒C アブダクション
⇒D 物語化⇒E 狭義のデザイン⇒F プロトタイピング(ブリコラージュ)
⇒G フィードバック⇒H (自己)振り返り

マインドセットとしての5Gシステム
1 遭遇:いつでも遭遇しているというマインドセット
2 偶然:たまたまつながる偶然な発見
3 隅:隅っこから始まるのを厭わない
4 愚:まずは愚直に続ける
5 寓:追いかけた先に物語(寓話)が生まれる

9 地域とつくるプロジェクト学習
多様な人とプロジェクトを組み、Wモデルを回していくこと。

10 アイデンティティを再構築する
存在の承認⇒感じる⇒演じるのプロセスを踏む
存在の承認段階:わたしの好きなもの、フォトスゴロク
⇒ワークショップ手法:思ったことを言う、創造する場の体験
「まなぶ」⇒「つくる」へ:
「つくる」と「つぐ」のプレイヤーになる=アイデンティティの再構築  

Posted by ニシダタクジ at 08:23Comments(0)学び日記

2022年07月16日

阿賀町という「迷宮」への「探検」

「パターン・ランゲージ」(井庭崇 慶応義塾大学出版会)
を読み進めていまして。
第4章 パターンランゲージとネイチャー・オブ・オーダー
のP293の 羽生田栄一さんのWプロセス2.0にハッとして。

KJ法生みの親川喜田二郎氏の「発想法」に出てくる
W型問題解決モデル

参考:「判断」の余白をつくる(19.12.9)
http://hero.niiblo.jp/e490083.html

それを羽生田栄一さん(ソフトウェア工学の会社)が直した図が面白くて。

なんか、探究サイクルじゃなくて、Wモデルの方が、
探究の授業的には創りやすいのかもしれませんね。

A 探検 →B 野外観察 →C データをして語らしめる
→D 評価・決断・構想計画→E 具体策・手順化
→F 実施 →G吟味検証→H 結果を味わう
というW型で起こっていくのが川喜田モデル

羽生田モデルは
A フィールドワーク⇒B 質的研究(ビジュアル・シンキング)⇒C アブダクション
⇒D 物語化⇒E 狭義のデザイン⇒F プロトタイピング(ブリコラージュ)
⇒G フィードバック
でたぶんこのあとにH (自己)振り返りがあるのだろうなと。
現場に出て観察あるいは体験して、推論してデザインしてプロトタイプを実行すること。
この「観察」っていうのは、Fの時も必要で、そこにフィードバックと振り返りがあるのだろう、と。

これを「場のチカラ」によって実行しませんか?
っていうのがたぶん今やっているプログラムの根幹になるのだろうと思う。

そんなことを考えていて、
読み直したのはこちら

参考:まなびの「場」の人類学的アプローチ
http://hero.niiblo.jp/e492240.html

つくりたいのは、こういう「場」なのだろうな、とあらためて。
この中で、ティムインゴルドの「迷宮」と「迷路」の話が面白かったので再掲

~~~
わかりやすい「迷宮」のイメージとして、インゴルドは、登下校の子どもたちの歩みを例にあがています。子どもたちは通学路を俯瞰的にみて目的地に最短ルートを進むのではなく、驚きと発見に満ちた曲がりくねりとしてとらえた歩いているはずだ、と。

一方、都市で働いている大人たちは、ある地点から目的地に向けて、ナビに従って最短ルートを進むように歩きます。そこであらわれる道が「迷路」です。目的地に速やかに到達することしか頭になく、誰かに話しかけられて足が止まったり、ルートとは違う道に入り込んでしまったりすると、いずれもがある種の「失敗」として経験されます。
~~~

越境してこの町に来る。それは「迷宮」への入り口なのだろうなと。

実は世の中全体がすでに「迷宮」化しているのかもしれない。かつてのように、たったひとつの「正解」ルートを通り、出口にたどりつくような「迷路」はもう存在しないのかもしれない。

そんな迷宮で、W型の学びを繰り返すこと。

方向性やキーワードを捉え、
フィールドワークに出て観察して、
データを整理して、問いを立て、
プロジェクトをデザインし試作・試行し、
フィードバックをもらって振り返る。

そしてまた問いを立て、プロジェクトをブラッシュアップする
あるいはゼロからフィールドワークをし、観察から始める

たぶんその繰り返しだけが、
迷宮を歩んでいける方法なのだろう。

迷宮を脱出しようとするのではなく、迷宮を観察し、試作・試行しながら歩んでいける高校生たちと、そのパートナーとなる地域の大人たちがいる、そんな阿賀町ができるといいな。  

Posted by ニシダタクジ at 07:57Comments(0)学び思い日記

2022年07月03日

自ら「自由」と「豊かさ」を定義する

「パターン・ランゲージ」(井庭崇 慶応義塾大学出版会)
第1章 建築におけるパターンランゲージの誕生

昨日に引き続き、この章から。

いやあ、これ2013年の本かよ~、って。
俺のアンテナ折れてたんだなあ、昔の携帯電話みたいに。

いままさにタイムリーなのでいいのですが。
目の前に来た時が新刊って出版社営業のときに教わりました。
井庭先生、ありがとうございます。

~~~以下メモ
パターンに書くのは現状のことではなく、ちょっと先の理想のようなことを書くように心がけました。もちろん、理想を書くといっても、いまどこにも存在しないような夢物語ではなく、これまでにもそういうことをやってきた人はいるけれども、あまり多くの人に共有されていない、そういうコツをパターンに書いていくのです。

パターン・ランゲージとは、経験的なステートメントであるとともに、規範的なステートメントでもある。「実際こういうふうにうまくやっている人がいるよ」という記述であるとともに、「こうするのがよいよ」という記述でもあるのです。パターン・ランゲージとは、そういう二面性を持った言葉を紡ぐということなのです。
~~~

いいですね。「あいだにある言葉」って感じです。
そして、この章でアツかったのはこの後ろ、P96からの「ひとつの美学を確立する」です。

~~~
子どもたちがミュージカルをする中野zeroキッズの活動を通し、大学生になってから言うのは
「私たちが、この活動で一番よかったことは、自分が自由になれたことです。」

自分にとっての本当の豊かさとは何か、本当の自由とは何かを誰もが問う必要があるのです。それは絶対問わなければならないことです。

映画監督になりたかった理由は、作品を通じて観た人に気づきがあったり、物の見方・世界の見方が少し変わったり、勇気をもらって元気になったりする。パターンランゲージを書くということは、僕にとっては映画をつくることと同義です。

ただ、映画と違うのは、最終的な物語はみんながつくるということです。みんなでつくる、と言ってもいい。パターンをつくるというのは、物語をつくる素材をつくって提供するだけで、それを使って物語を紡ぐのは、みんななのです。

もはやパッケージ化された物語を消費するだけの時代ではないと思うのです。どうやって自分たちで自分たちの物語を紡いでいくのか。これが僕が「創造社会」という言葉で言おうとしてる社会観です。

トーマス・クーンの「パラダイム理論」では、ある理論が以前の(他の)理論よりも優れているから勝利するわけではなく、圧倒的多数の人間がそちらのほうが実用的で機能的で便利でかっこいいから使うようになると多数を占めて勝ったように見える。これがパラダイムの転換なのです。
~~~

社会に出る前、高校時代・大学時代に手に入れてほしいのは、「自由」と「豊かさ」の自分なりの定義です。大学生の時に岩波新書の「豊かさとは何か」(暉峻 淑子)を読みましたけど、まさにその「豊かさ」「自由」を問いかけることが大切なのだなあと。

終わりのない問いなんですけどね。

「自由」や「豊かさ」とは何か?という問いに対して、自分なりの暫定解を見出すこと。
そしてそれを表現する方法を試すこと。
それをひとりではなく、「場」で、「チーム」で、「地域」でできないだろうか?
それをコーディネートもしくはデザインできないだろうか?

たぶんそれが僕の問いですね。

僕にとっての「自由」は、ミクロとマクロ、あるいはレイヤー(層)的に視点を行き来できること。で
「豊かさ」とは(参加性などに使える)余白がある状況、なのかなあ。

「自由」と「豊かさ」を定義すること。
それを3年間(大学生なら4年間)の宿題にしたいです。

いや、それこそ「20代の宿題」なのかもしれませんね。  

Posted by ニシダタクジ at 08:02Comments(0)学び日記

2022年07月02日

都市も人もツリーではない

「パターン・ランゲージ」(井庭崇 慶応義塾大学出版会)

ちょっとあいてしまいましたが、朝読書。
第1章 建築におけるパターンランゲージの誕生。

いやあ、アツいっすね。
外も8月のように暑いですけど、この本もアツいです。

今日はパタン・ランゲージの提唱者であるクリストファー・アレグザンダーについて、井庭さんと中埜博さんの対談。
これは読んでおいてよかったなあと。

~~~ここからメモ
「無意識の文化」と「意識の文化」
「無意識の文化」:白川郷の合掌造りとか、設計図も技術的な裏付けもなく、歴史的な記録もない。でも白川郷はできた。ところが「意識の文化」では、完成されたつくり方を学んで機械に作らせるので、美しさを生み出すことがが難しい。「形の合成に関するノート」でアレグザンダーは、意識的な文化のなかでも、もう一度、無意識の文化に近いものをつくることができると考えた。その型をダイアグラムと呼んだ。その後、ダイヤグラムはパターンと言い換えられた。

「都市はツリーではない」
都市や町を分析していくといろいろな要素に分解されて、次々と細かく枝分かれしていきます。住宅街・商業地・農村部、など。ところが世の中の構造は、ある階層で隣り合わせのものと重なり合い(オーバーラップ)やつながりを持っています。つまりツリー構造にはなっていない。それを数学的に「セミラティス構造」と言ったわけです。
~~~

これはすごいなあ。
ツリー構造とか、ロジカルシンキングで言うMECEとか。農地に家を建ててはいけないとか。
すべて「管理しやすく合理的だ=効率的である」という観点でつくられた考え方だもんなあ。

「都市はツリーではない」とアレグザンダーは言ったけど、つまり、「ツリーな(≒効率的な)都市は面白くない」って言っているってことだよね。

ツリーじゃなくて、セミラティス。
ツリー構造:集合の要素が下位集合で枝分かれする階層構造になっていること。要素同士に重なり合いは生まれない。
セミラティス構造:集合の要素が複数の下位集合に包まれるという「重なり合い」(オーバーラップ)を持つ構造のこと。

これって、魅力ある都市(まち)っていうのもそうだけど、人に関してもそうだよなあと。

佐々木俊尚さんは「レイヤー化する世界」の中で、インターネットによって世界はレイヤー化しているのだから、自分自身をも多層化してそのプリズムとして生きろ、と語った。

参考:自分を「多層化」して生きる(16.12.20)
http://hero.niiblo.jp/e483303.html

たぶん人も社会も、ツリーではなくて、セミラティス構造をしているし、その重なり合い(オーバーラップ)の部分に「偶然」が生まれてくるのだろうなと。

昨日は、第1回の風舟交流会「アイデアミーティング」で、高校生4名も含む15名が参加。
「風舟周辺でやってみたいこと」と題して、様々なアイデアが出た。
(原木しいたけ栽培⇒しいたけバーベキューとか楽しそうだった)



風舟はこのまちにもう一つの「層」をつくる。
そこに「層」(レイヤー)の集合体である誰かがやってきて、その物語が重なり合う(オーバーラップする)
そこに生まれる「偶然」や「物語」を育てていくこと。
そうやって、地域も人も生きていくのではないかなあ。  

Posted by ニシダタクジ at 08:21Comments(0)学び日記