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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2013年08月31日

オールナイト本屋

オールナイト本屋を敢行。
35名の方に入場頂きました。
思ったよりも盛り上がりました。

僕の担当は22時からのプロジェクトバツと
4時からの超朝活。
熱い時間となりましたね~。



いろいろな爆弾発言も登場し、
盛り上がりまくったプロジェクトバツと、
朝4時にも関わらず、本屋とは何か?
本屋が果たす役割とは?
という熱いテーマで語った超朝活は
歴史に残るコーナーとなりました。

こういうコミュニティもいいなあと
思いました。

ツルハシブックスは
ナリワイ時代の結節点になっていくと思います。

いざ、
ナリワイの時代へ、いきましょう。  

Posted by ニシダタクジ at 11:28Comments(0)イベント

2013年08月30日

下本町商店街

1日からスタートする
商店街インターンシッププログラムの
挨拶回りにいってきた。

下本町商店街。
本町通12番町13番町の
通称「フレッシュ本町」

歩く人はお年寄りばかりで
どこがフレッシュなのか?とツッコみたくはなるのですが。

挨拶回りしていても
みなさんあたたかく迎えていただける。

魚屋さんで
イカの塩辛、200円を購入。

しようとしたら、
「150円でいいよ。」
と言われる。

小森豆腐店の
豆乳ソフトクリームは
なんと100円で超美味。
絹揚げも絶妙でした。

全ての食べ物屋さんで何かを買って食べる。
これを3週間の目標にしようと思います。

写真撮ってレポートしなければ。

楽しい3週間の始まりです~。  

Posted by ニシダタクジ at 07:10Comments(0)日記

2013年08月29日

本屋という結節点

もしも、人生と仕事がアートであるならば、
僕たちはいま、何を創っているのだろう?

4日間
滋賀、京都、大阪、神戸を回ってきた。
そんな問いをもらった。

滋賀県立大学の「近江楽座」
地域と一体となった主体的な学生の取り組みが
印象的だった。

京都・出町柳「ナミイタアレイ内 喫茶つきなみ」
醸し出す場の空気に
何とも言えない魅力を感じた。

大阪・心斎橋のスタンダードブックストアと
神戸・板宿の井戸書店
タイプは違うけど、あの「世界が詰まっている」感じが好き。
尊敬する書店。

そして大阪・難波。
まちライブラリー@大阪府立大学で
行われた「第1回マイクロライブラリーサミット」

東京の「co-ba」
京都の「GACCOH」
そして大阪・鶴橋の「からをと」


「からをと」ライブラリー

若い世代がやっているマイクロライブラリーに
共通するものを感じた。

「からをと」の小野寺さんの言葉を借りれば、
余白とオープンネス。
コミュニティ、越境、出会い。
旅と暮らしの交差点。

そんな空間、場をつくるために、
「ライブラリー」が有効だったということ。

そうそう。
本ってそういうものだ。

もっともパワフルに
人と人をつなぐ。

いや。
正確に言うと、
「1人の人の物語」と「もう1人の人の物語」
をもっともパワフルにつなぐツールが本なのではないか。

コミュニティと言っちゃうと軽く聞こえるけど、
いま、人々が、特に若い世代が欲している「つながり感」
そしてそこから生まれる新しい物語という「創造性」に
もっとも親和性が高くアクセスしやすいのが本というツールであり
ライブラリーという機能や空間なのではないだろうか。

「本屋は本を売るのが仕事」
「図書館は本を貸すのが仕事」
という当たり前のことが、
もはや、揺れ動いてきているのではないか。

来たるべき、「小商い」の時代に向けて、
第1歩を踏み出している、
それがマイクロライブラリーであり、

ウィー東城店の佐藤さんや
ツルハシブックスの立ち位置なのかもしれない。

本屋が本を売り、
図書館が本を貸すといった
「専業の時代」は終わりを告げつつある。

だからこそ、問われているのは
スターバックスの岩田さんのように、
「スターバックスはコーヒーを売っているのではない」と言い切り、
自分たちはどんな「価値」を売るのか?

という問いなのだろうと思う。

その際の個人としてもっとも大切なことは、

「美しく生きる」とは何か?
「美しく働く」とは何か?
という問いかけなのだろうと思う。

僕は幸運にも本屋さんという立ち位置にいる。

「小商い」の時代
(ひとりひとりが小さなビジネスで表現活動をする時代)
の到来に向けて、本屋という街の結節点になりたいと思う。

美しく。

ただ美しく。

歩みたいし、創りたい。  

Posted by ニシダタクジ at 06:56Comments(0)学び

2013年08月28日

おむすび通貨

まちゼミの松井さんと再会。

「おむすび通貨」
の話を聞きました。

http://www.f-money.com/

有効期限半年の地域通貨。
期限がきたときは、お米に交換できる。

なつかしの「米本位制」

いいなあ。
おむすび通貨。
新潟こそ、こういうのやりたいじゃないか。

地域経済をどうする?
って大きな問いですね。

松井さんと里山資本主義の
話で盛り上がり、熱くなっちゃいました。

ありがとうございました!  

Posted by ニシダタクジ at 07:28Comments(0)学び

2013年08月27日

半仕上げにとどめる~参加のデザイン

マイクロライブラリーサミットは
学び多き時間となりました。

だんだんと自分の中に落とし込んでいきたいと思います。
東京・渋谷のco-ba。
会員制のシェアオフィス&ライブラリー。
かっちょいいプレゼンもよかった。

参加型デザインの
ポイントは3つ。

1 資金集め:クラウドファウンディングを利用
広く資金を集めることと広報の効果が大きい

2 空間が作られていく過程を実況中継する
作業している様子を24時間中継し続けた。
これによって職人さんたちの日常が見えて、親近感が湧く。

3 半仕上げにとどめる
全てを完成させないで、半仕上げにとどめる。

いいでしょ。これ。
ワクワクしてくる。
実況中継とかありかもしれないね。

小布施のまちじゅう図書館でも
りんご箱支給の一箱古本市やってたし。
小さなタペストリーを作ったりとか。

伊丹市立図書館の
カエボン部では、
帯を書くと1冊借りられるシステムとか。
返すときには感想を書くとか。

書き込みしてある本(痕跡本)
ばかりを集めるイベントするとか。

本というコミュニケーションツールは、
まだまだ可能性にあふれているなあと思いました。

このうちいくつかは
ツルハシブックスバージョンで実現させましょう。
ありがとうございました。  

Posted by ニシダタクジ at 06:32Comments(0)学び

2013年08月26日

楠さんの紅茶物語

大阪から帰ってきたら
新潟は秋の涼しい風が吹いていて
ちょっとホッとします。

昨日は楠さんのドリプラのプレゼンで
泣いてました。

ホント、よかった。

カフェコポコポの精神と
クロスする楠さんのつくるカフェ。

カフェコポコポという
実験は終わってしまったけれど、
楠さんがまたあらたな物語を
紡いでいってくれる。

そう思うと、
すごく幸せな気持ちになりました。

本当にありがとうございました。

楠さんの紅茶や「こかげ」は
現在絶賛準備中です!!

ありがとう。  

Posted by ニシダタクジ at 07:11Comments(0)イベント

2013年08月25日

ライブラリーというふるさと

マイクロライブラリーサミット2013
出演してきました。

昨日はスタンダードブックストアで
本屋としての敗北感を
今日はマイクロライブラリーサミットで
全国各地の小さなライブラリーの
アイデアに圧倒的な敗北感を味わいました。

でも同時にまだまだやれる、と思いました。

放浪書房トミーさんにも再会。


もちろんサインをもらいました。

お昼のトークセッションでは
トミーさんと一緒に軽快なトークをして
お昼の楽しいひとときを提供。
いやあ、僕が楽しかったです。

懇親会~スタッフ打ち上げにも参加。
いやあ、豊かでした。

磯井さんの想いに応えて集まって皆さんが
ひとつひとつ作り上げた時間と空間。
最高だった。

磯井さんの最初の想い。

仕事を超えた関係性。
これがないと生きられない。

それをまちライブラリーという形で結実し、
大阪が帰ってくる場所になったと言う。

僕たちはライブラリーという
人の帰ってくる場所、ふるさとをいま、確かに創っているのだ。

磯井さん
ステキな世界観をありがとう。

  

Posted by ニシダタクジ at 06:08Comments(0)学び

2013年08月24日

スタンダードブックストア

お客目線で見れば、
日本最高だと思える本屋さんがある。
スタンダードブックストア心斎橋店

欲しい本がありすぎて、
何時間もじっくりと見てしまう。

いや、本のセレクトだけじゃなくて
棚と棚のつながり。
宇宙がそこに広がっている感じ。
ステキなんだよなあ。

11時過ぎにお店に着き、気がついたら
2時を回っていた。
矢のように時間が過ぎていく本屋さん。

カフェで飲んだうさぎのソーダ
(にんじんとりんご入り)
がすごく美味しかった!


なんだろう。
この心地よい敗北感。

スタンダードブックストア様。
今回も非常に心地よい敗北感をいただきました。

まだまだ我が書店は足元にも及びません。
精進します。
ありがとうございました。  

Posted by ニシダタクジ at 05:13Comments(0)

2013年08月23日

ポジション~ひとり三都物語

世の中が野球の試合のようだとしたら、
それぞれの人には、守るべきポジションがある。

京都の朝は
放浪書房さんが絶賛していた
京都・出町柳のナミイタアレイへ。

喫茶つきなみ。
なんか、ステキ。
こういうの好き。

自由。
お盆休みで10日間、休んでました。みたいな。
行ってやっていなかったらどうしようって
ドキドキしながら行ってよかったです。


そして、大阪。
本町にある民間で運営する「ハローワーク」的な場、
「ハローライフ」にお邪魔していました。

1Fは茶室、和製スターバックス
ともいうべき、セレクトされた高級茶をリーズナブルに飲めます。


2Fはライブラリー
求人を出している会社の生の声が聞けます。


3Fはイベント・展示スペース
山崎亮のシゴト展をやっていました。


これはステキでした。
コミュニティデザインの現場がにじみ出る展示。

代表の塩山さんの熱い想い。
世の中はひとりの想いから変わっていく。
そんな実感がしました。


最後に神戸・板宿の井戸書店へ。
目標とする書店です。

井戸書店さんのロングセラー、
「日本のこころの教育」を購入。
書店がサインをする時代です。
とサインをしていただきました。


ひとりひとり。
守るべきポジションがあります。
天職とは、
いま、自分がそのポジションを守っているという実感なのかもしれません。

課題の山積する今の時代に、
自分が守るべきポジションとはどこだろうか?
天職を求める若者の気持ちとは
そういうものなのではないでしょうか。

全員野球。

地域の、そして社会の課題に対して、
それぞれがポジションを守りながら、
全員野球で越えていく。

そんな時代の到来です。
前橋育英高校、甲子園優勝おめでとうございます!  

Posted by ニシダタクジ at 06:13Comments(0)学び

2013年08月22日

床を張り替えたことがあるという自信

滋賀県立大学「近江楽座」
を取材に行ってきました。

平成16年度の
文部科学省現代GPに採択された
プロジェクトも今年で10年目になります。

その中の
TAGA TOWN PROJECT
の視察とヒアリングに行ってきました。
近江楽座事務局の
池山さん、秦さん、本当にありがとうございました。

今日はかまどベンチづくりワークショップの日。

「かまどベンチ」とは、
普段はベンチ、災害時やバーベキュー時には
かまどとなる優れもののベンチ。


レンガを積んで作るそうです。
結構簡単らしいけど、楽しそう!
やってみたい。

そしてアジトとなっている八百秀アパート。
ここも学生たちが手作りで作っていました。


アパート内にあった、かまどのフタというかベンチ部分とその他木材。

ここのトイレとか
キッチンとかも全部手作りしたそうだ。

まずは畳をはぐって、
板をはがして、板を張り替えるところから。



今日は女子4人の参加でした。
2人は建築専攻、2人は文系の学部。

1年生の時から、
大学生らしいことをしたいということで
近江楽座に参加。

まちの人との出会い、
こどもたちとのコラボなどを行っている。

近江楽座は基本的に学生の主体性に任されていて、
暴走することもあり、会議ばかりで前に進まないこともあり、
そんなことを繰り返しながら前に進んでいるのだそうだ。

ポイントは、地域の中に学生の立場
(テストがあったり、帰省したりする)
というのを理解している地域の人、あるいはコーディネーターがいるかどうか
ということのようだ。

僕は、仕組みもすごく勉強になったが、
「ナリワイをつくる」の本を読んでから、
こういう自分の手でつくる、というのはすごく大きいと
思っているので、そこがポイントとなった。

「衣食住」とか言いながら、
現在、自分たちが手にしているのは
「食」を作ることくらいだ。

着るものも、住むところも
自分でつくることができない。

彼女たちが手掛けたアパートの改装。
床をはぐって、板を張り替える。
棚を自分でつける。

その経験は、僕は深い、深いところで、
人生にとっての大きな自信となっていくのではないかと感じた。

ナリワイをつくる

まず、その第一歩は、
野菜をつくる経験と床を張り替える経験
なのかもしれない。

空き家率が上昇し、耕作放棄地が増えている。

もしかしたらそれは、
かけがえのない教育空間なのではないだろうか。  

Posted by ニシダタクジ at 05:08Comments(0)日記

2013年08月21日

人生は自分探しではない



「常識を疑うことから始めよう」(ひすいこたろう サンクチュアリ出版)

就職活動に違和感を感じている
全ての大学生に贈りたい本だ。

まえがきから熱い。

人生とは、自分探しではない。
自分を創造することだ。
(バーナード・ショー)

熱い。
これだよ、これ。

人生は自分探しなんかじゃないんだ。
自分を創造することなんだ。

就職活動。
1つの職業を「選択する」っていうこと。
やっぱり違和感を感じざるを得ないと思う。

「ナリワイをつくる」
「なぜゴッホは貧乏でピカソは金持ちだったのか?」
を読むと、それが実感できる。

ナリワイを組み合わせて、
自分を創造していくこと。
それが人生なんだなあって思う。

普通の人生なんてひとつもない。
それぞれの人生を自分で創造していくこと。

その第1歩目をいつ踏み出すのか?

22歳では遅すぎる。
18歳。
15歳。

大学入学
高校入学
そのタイミングで、1歩目を踏み出していたら。

人生はもっともっと楽しくなる。

ツルハシブックスが伝えたいことが
またひとつ増えました。

人生は自分探しではない
自分を創造することだ。  

Posted by ニシダタクジ at 04:25Comments(0)思い

2013年08月20日

知的創造の場としての日帰り温泉は可能か?

昨日は西蒲区の温泉、じょんのび館
の地域資源活用の会議に出てきました。

あのあたり一帯は
「ほたるの里」と呼ばれ、
6月中旬~下旬ころは
見事なほたるを見ることができる。

しかし、近年
ほたるの時期になっても、
入館者はまったく増えないのだという。

ほたるをどう生かすか?
みたいな話が主題だったのだけど、
会議が終わって雑談。

結局は入館者は他の類似施設に取られているのだ。
(近くで言えば、岩室温泉「だいろの湯」やカーブドッチの温泉「ヴィネスパ」がある)

ヴィネスパは若い女性を意識したオシャレ空間
だいろの湯はファミリー向けののんびり空間
だとしたら、新たな市場はどこにあるのか?

施設は結構広く、余裕がある。
雑談で出てきたのは、
wifiを完備した仕事スペース&会議室
を設置するという「ビジネス創造の場としての日帰り温泉」

というテーマだ。

wifiとデスクを用意して、
1日中仕事ができる空間。
気分転換にお風呂に入る。

これって、デスク貸し出しに
料金が発生したとしてもニーズがあるのかもしれない。

例えば、
イロハニ堂でよく仕事していてる唐澤くん。

もし週に1回、気分を変えて温泉で
新アイデアを考えるとか、あり得るのではないかな。

あるいは、企業単位で、10名~15名の
ビジョンセッションというかプチ合宿を日帰りでやるとか。
そういうのってありなのではないかなあ。

ヴィネスパの朝風呂ミーティングっていうのを
去年とかおととし、やったことがあるけど
あれってかなり効果が高いと思った。

これからの会議は
非日常性をいかに出していくか、
がポイントとなってくる。
そんなビジネスが可能なのかもしれないなあ。  

Posted by ニシダタクジ at 07:00Comments(0)アイデア

2013年08月19日

職業名で夢を語ることにどんな意味があるのか?

子どものころの夢は?
と聞いたとき、
女の子はお菓子屋さんとか花屋さんとか言ってるとほほえましい。
男の子はJリーガーとか、総理大臣とか勇ましい感じ。

果たして、
それにどんな意味があるのだろうか?

小学生や中学生に
学年全体の前で夢を発表するという
授業があったと聞いたことがある。

体育館のようなところに
集まって、宣言させられるのだという。

そのときに
「夢は特にありません」と宣言することは決して許されない。

夢がないことも
多様性のひとつであると思うのだけど、
何か目指すものがあって、そこに向かっている人生をヨシとするようだ。
3者面談でもひたすらに聞かれる。

「将来、どうするんだ?」

それって、聞いている方が安心したいだけなんじゃないか。

これだけ先の見えない世の中で、
将来の夢がズバッと言えることのほうが奇跡だ。

それで30年後も通用するのは、
「夢は学校の先生」くらいなんじゃないか。
(もしかしたらそれも怪しいが)

職業名で夢を語ることに大した意味はない。

多様性の時代、個性の時代ならば、
ひとりひとりの感性を磨き、
ナリワイとしてどんな仕事を選んでいくのか?

そんな問いかけをしなければならない。

生き方から働き方、職業名、会社名と
いう順番に落としていくやり方。

「就職しなければならない」

この呪縛は果たして本当なのか?
プロフェッショナルになることはそんなに価値があるのか?

そんな問いが発せられるメディア、
それが本屋さんになっていくだろう。

あなたにはあなたの人生がある。
それをひとつひとつ紡いでいこうじゃないか。  

Posted by ニシダタクジ at 06:09Comments(0)就職

2013年08月18日

美しく生きる、ということ

キャリアに悩む大学生の本質のひとつは、
もしかしたら、

キャリアをひとつに選ぶ、
つまり専業を選ぶというところへの
違和感にあるのではないか。

「ナリワイをつくる」と
「なぜゴッホは貧乏でピカソは金持ちだったのか?」
を読むと、
そんな気さえしてくる。

先の見えない時代に、
生き抜こうとするならば、
ひとつの仕事を専業にしていく生き方は
かなりリスクが高いと言わざるを得ない。
会社の寿命が30年と続かないことの方が多いからだ。

ヒット商品というものをいくら生み出しても、
それがわずか1~2年で代替品の発売により、
力を失っていくからだ。

それを前提とするならば、
「単一の職業を目標として、そこに向かって最適化していく」
つまり、
会計士なら会計士、美容師なら美容師に特化して学んでいくことは
非常にリスクが高い生き方と言わざるを得ない。

そうではなくて、
たくさんの仕事を少しずつやっていく
「ナリワイ」的な生き方を模索していく必要があるのではないか。

そして自分の「信用」(クレジット)を
高めていく必要があるのではないか。

いや。
そんな風に人々が生きられたら、
もっと素敵な地域社会が広がっているんじゃないか。
そんな気がしてくる。

大学生が、いやすべての働く大人が問われているのは、
「美しく生きる」とは何か?
という
千住博「わたしが芸術について語るなら」
に詰まっている問いなのではないか。



美しく生きる、とは、
自分にとって、何かを専業として生きていくことなのか。
ナリワイをいくつも持って、
あるいは地域と共に生きていくのか。

そんなことをひとりひとりが問われている時代に突入した。
そしてそれこそが僕は希望だと思う。

ひとりひとりが美しく生きる、を追求した結果。
世の中はもっと輝きだす。  

Posted by ニシダタクジ at 04:22Comments(0)学び

2013年08月17日

お金はあらゆるものを無機化する



お盆休み中の課題図書
「ナリワイをつくる」(伊藤洋志 東京書籍)と
「なぜゴッホは貧乏でピカソは金持ちだったのか?」(山口揚平 ダイヤモンド社)
を読みました。

いや。
この順番で読むのがまたよかった。

「ナリワイをつくる」は痛快そのもの。
言葉づかいも面白いし、伊藤さんの
生き方そのものが歓びにあふれているので、
ステキです。

13歳のハローワークの対極に位置する1冊です。

中学生は
「図解 ナリワイをつくる」
みたいな本を読むべきだと思います。
専業の時代は終わりを告げつつあるのはないかと感じさせるに
充分な1冊でした。

そして
「なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか?」
はそのナリワイ理論を強化してくれる
またその先の未来を示してくれる
素晴らしい1冊でした。

・お金はコミュニケーションツールのひとつ
・私欲(ノイズ)を削ることでミッションが見えてくる
・資本主義から信用主義に変わっていくので信用を大切にする
・与え、与えられる関係を3者以上のつながりの中でつくっていくこと

と著者のまとめによるとこんな感じ。

面白かったのは、
お金ピラミッド理論


お金は価値と信用によって生み出される。
使命と覚悟が価値をつくり、それがお金を生み出す。
そして何より、価値と信用があれば、
お金を介在することなく取引が成立する。

うーむ。
深いぞ、これは。

僕がもっとも感銘を受けたのは、
次の一節だ。

~~~ここから引用

考えてみれば当たり前だが、モノやサービスは、
本来、そのモノが存在する背景や必然性、
あるいは物語、意味と言ったものを包み込んで持っている。

しかし、そのモノに値段がついたとき、お金は
そのモノが持つ言語化できない価値を、
数字という一点でばっさり表現しきってしまうことで、
物事の価値を「一般化」し、「匿名化」し、「無機化」してしまう。

まるで強力な漂白剤でよごれたシャツを洗うと色や模様までが
溶けてしまうように、お金は、
そこに何もなかったかのような真っ白で無菌なものに仕上げてしまう。

同じ1億円でも、画家が一生をかけてその魂を描ききった
傑作についた価格と、株式公開によって1日で増えた
時価総額とでは、背景にある意味や物語、
言語化できない価値がまるで違う。

だがそれらを値づけしたとき、
絵画と株式は同じ土俵で評価され、
比較できるようになり、人びとの意識はそれらの「生」の価値
からお金の額=数字へとスライドさせられる。
こうして、あらゆるものは無機化してしまう。

~~~ここまで引用

うう。
唸るね、これは。

農業が失ったものはまさにこれだと思うよ。

「有機野菜 150円」というラベルが貼られると、
その「有機」という言葉と「150円」という価格に
価値が置かれ、それを150円に値すると思った人が買うのだ。

どこで、誰が、
土づくりに何年の月日がかかって、
毎朝何時に起きて水をやって、
やっと採れた野菜なのかどうかは分からずに、

「無機化」された「有機野菜」
を買っているのだ。

しかし。
そんな時代はだんだん変わると著者は言う。

価値のコミュニケーション市場における、
貨幣(ハードマネー)のシェアは2015年を境に下落し、
物々交換や贈与経済など、非貨幣経済のシャアが拡大していくと予測する。

そのときに大切になってくるのが
「信用」である。

こう考えると、
「ナリワイをつくる」の伊藤さんが積み重ねているのは
まさしく「信用」なのではないだろうか、と感じる。

2015年以降の歩き方。

それは、ナリワイを生きながら、
「信用」を積み上げて、
それを少しずつ貨幣に変えながらも、
そうではない非貨幣な取引を増やしていくことなのではないかと
この2冊から学べた。

お盆休みの素敵な読書時間をありがとう。

人生と世の中を読み解く2冊。
強くオススメします。  

Posted by ニシダタクジ at 10:15Comments(0)学び

2013年08月16日

コツを覚えて特訓すれば人間たいていのことはできる。



「ナリワイをつくる」(伊藤洋志 東京書籍)
いいねえ。
今井さんオススメの本って、
じわじわ来る良さがありますね。
みなさんも今井さんにオススメ本を聞いてみては?

「働き方」の本としては最高レベルに
文章も面白いっ。

「そもそも現代社会にはナリワイのネタは無限にある。
なぜなら、世の中が矛盾だらけだからだ。
何か矛盾がある以上、それを解決することを行えば仕事になる。」(本書より)

なるほど。
まさに仕事の原点。

松下幸之助が洗濯機をつくったときから
それは変わらない。

それを企業体として専門性を高めて大規模に解決するか、
個人としてナリワイとして小さく解決するか。
その違い。

例えば田舎には仕事はない、といっても
子どもがいれば、塾通いするよりも、
家庭教師を頼んだ方がコストが安かったりする。
だから田舎では意外に重宝されるのだという。

面白かったのはココ。

~~~ここから引用

パンを焼く技術というのは、高度な職人技術の
ように思われているが、元々お米を炊くような人間の生活の上で
基礎的な技術である。

同じく家を建てる技術。
家が建てられなければ人は生きていけなかったわけだから、
これも元々は基礎的な技術であろう。
このような技術は少し時間を掛ければ誰でも習得可能なものであるはずだ。

(中略)

現代は、手仕事が生活から離れ、
分業が進みすぎてしまった。

だからマスメディアでこのような技術を紹介する時は
全員名人としてしか紹介されない。
そんなに難しくない技術でも
「さすが、この道30年ですねえ~」
と紹介するパターンが出来上がっている。

~~~ここまで引用

なるほど。
そして著者は言うのだ。
「コツを覚えて特訓すれば人間たいていのことはできる!」

いいなあ。
そうそう。

人間、たいていのことはできる、ですね。

この本、読みましょうよ。
13歳のハローワークの対極に位置する概念。
「ナリワイをつくる」

痛快です。  

Posted by ニシダタクジ at 07:20Comments(0)

2013年08月13日

プロフェッショナルからナリワイへ


ナリワイをつくる(伊藤洋志 東京書籍)
お盆休みにのんびり読んでみようかと思う1冊。

いいですね。
ナリワイ的発想。

いきなりパンチくらいます。

百姓とは、100の仕事を持つという意味である。
昔は畑で作物をつくるだけではなく、小屋を建てたり、
道具をつくったりなんでもやった。

お酒を造る杜氏だって、
冬はそうだったかもしれないが、夏は農業をやっていた。

つまり。
もともと大多数の日本人は1つの仕事じゃなくて複数の仕事を持っていた。

法隆寺の再建で有名な
宮大工、西岡常一さんもお寺の改修がない時は
農業をやっていたという。

~~~ここから一部引用

日本の働き方・暮らし方は、そもそもこんな感じで、
複数の仕事を組み合わせて営まれていたものだった。

ところが、わずか50年ちょっと前の1954年に始まった
高度経済成長期でふっとんだ。

小さい生業をやるより、皆で大きいビジネスをしようということで、
日本人総出で絞り込んだ業種、自動車や電機などの製造業で
勝負する「株式会社日本」が設立された。

私が生まれたころにはだいたいの人が会社員になっていたので、
わずか30年くらいでそれまでのやり方を一気に変えてしまった。

例えば、「日の丸半導体」ってすごい言葉だが、
これも絞り込んだ業種の一つだ。
その半導体メーカーが経営破たんする事態もちらほら起きている。

絞り込んだ業種はたくさんの人が関わってしまっているから変化に弱い

~~~ここまで一部引用

著者によると
大正時代の調査では、当時の職業は3万5000種類もあったそうだ。
現在の厚生労働省の「日本標準職業分類」によれば、いまや2167種類だという。
いかに職業を絞り込んでスケールで勝負したかがわかる。

そうなのだ。

会社員とか専業主婦
とかいう職業でやっていけたのは
ここ60年(というかおそらくは2000年代の前半だから50年)
の時期にたまたま出現した身分で、
誰もが家事もするし生産活動にも参加していた歴史の方がはるかに長い。

著者のいう「ナリワイ」とは、
この歴史を踏まえて、人間の性質に合った
健康的な仕事を再構築しようという試みである。

「プロフェッショナル」という言葉がもてはやされ、
「ナリワイ」なんて、なんだかダサい感じもするのだが、

「ナリワイ」を組み合わせて、
仕事にすることは可能であると著者はいう。

これは面白そうな本です。  

Posted by ニシダタクジ at 06:08Comments(0)就職

2013年08月12日

問題発見・解決力を商店街や田舎で鍛える

問題発見・解決力が求められている。

主体的に問題を見つけ、
それを解決するために動いていくチカラ。
まさに「試作の時代」に求められる力だ。

そのチカラを鍛える現場が、
商店街や離島・中山間地にあるのだろうと思う。

僕の中で、
その力を支えるのは3つだ。

1 アンテナ力(好奇心)
まずはアンテナを張らなければいけない。
・本や新聞、雑誌を読む
・新しい人に会う、新しい場所に行く
・SNSなどで情報収集をする

2 コミュニケーション力
事件は現場で起きているのだから、それを引き出す必要がある。
・質問する勇気
・聞き方(あいづち、うなづき等)
・インタビュー力(質問の答えにかぶせてさらに深い質問をするチカラ)

3 チャレンジ力
・まず行動するチカラ(やってみる)
・ふりかえるチカラ(これは力というより習慣かな。自己評価するチカラ。)
・失敗に対して前向きにとらえる力

この3つチカラ×3の要素を持つこと。

これが試作の時代の「問題発見・解決力」ではないかと思う。

そのフィールドとして、
商店街や離島・中山間地、いわゆる「地域」というフィールドは
すごく魅力的な場所になると思う。

これを理論化し、
座学と実習でプログラミングしていくのが、
これからやっていくべきことなのだろうと思う。

まずは試しにやってみますか。  

Posted by ニシダタクジ at 06:11Comments(0)日記

2013年08月11日

未来が見えないという希望

未来が見えない。
だから、不安になる。

しかし、
すべての事象には良い悪いもなく、
ただの事象であるに過ぎない、とすると、
未来が見えないことによるメリットがあるはずだ。

未来が見えない。
だから、自分で創るしかない。

中国山地で独自に頑張っている人たちを取り上げた
「里山資本主義」を読むと、
あの、アラン・ケイの言葉を思い出す。

「未来を予測する最良の方法は自ら未来を創造することだ。」
The best way to predict the future is to invent it
(直訳:未来を予測する最良の方法はそれを発明することだ)

8月9日。
僕は本屋として初めて、本にサインを入れた。

ミシマ社のブックガイド「THE BOOKS」
この11月23日に僕は登場して「ホスピタルクラウン」
を紹介しているのだけど、まあ僕の本ではないような。

埼玉県から佐渡へキャンプに行った帰りに
寄ってくれた鈴木さん一家。
7月20日のいとぽんの話をしていたら、
じゃあ、私にもサインを、ということになりました。



書いた言葉はまさにこれだ。

「未来を予測する最良の方法は自ら未来を創造することだ。 
2013年8月9日 ツルハシブックス西田卓司」

未来が見えない時代。
それは、言い換えれば、
自ら未来を創造できる時代。

そんなふうに思えるかどうか。

そこに
成長思考(成長的知能観)と
才能思考(固定的知能観)の問題が横たわる。

未来が予測不能であるのだから、
試作をしてみるしかないではないか。
試作というのは製品版の前の段階だから
失敗を前提にしている。

失敗をすることで、改良を加え、
製品版になったときに不具合が出ないように
作り込むのだ。

キャリアも同じだ。
就職して、うまく行かないこともあるかもしれないが、
そこに合わせて自分を変化させていくことだ。

本屋には、
試作へのヒントがある。
自己変革へのチャンスがある。
運命の出会いがある。

未来が見えない。
それは希望だと感じられる人が増えていくこと。
これが本屋さんに使命のひとつであると僕は思うのです。  

Posted by ニシダタクジ at 07:22Comments(0)思い

2013年08月10日

里山資本主義という革命


里山資本主義(藻谷浩介 角川oneテーマ21)

読み終わりました。
いやあ。
感動。
心ふるえまくり。

NHK広島取材班が
つくった全5回の放送はこちらで見ることができます。
http://www.nhk.or.jp/eco-channel/jp/satoyama/interview/motani01.html

問いにあふれているこの本。
いちいちシビれます。

マネー資本主義は
モンスターのように、制御不能になっているいま、
原油価格の上下によって、生活が左右されるのは
いつ割れるか分からない氷の上で生活しているようなものだ。

釜炊きごはんのように炊ける炊飯ジャーでご飯を炊くのと、
薪を使ったエコストーブに鍋を載せてご飯を炊くのと
どっちが美味しいだろうか?

このまえ広島県庄原市で見てきた
ゆーしゃいんの熊原さんの事例も載っている。

地域のおばあちゃんが作った野菜を
デイサービスの給食に使う。
その代り地域通貨を渡し、
系列のレストランで食事をしてもらう。

無縁社会をひとつひとつつないでいくのは、
この本にあるように、
「お役立ちのクロス」
をいくつ作っていくか?というところに尽きる。

あらためて、ヒーローズファームの理念を思い出す。

「ひとりひとりが役割を果たす喜びを感じられる地域社会をデザインする。」

里山資本主義がまたひとつ、ヒントをくれた。
読むべき1冊です。
強くオススメします。  

Posted by ニシダタクジ at 06:09Comments(0)思い