プロフィール
ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 107人
オーナーへメッセージ

2009年11月09日

無力さを味わう

オレンジレンジ「花」
よく晴れた秋の夕焼け空とこの曲で
思い出すひとつの風景がある。

2004年11月。
僕たちは、震度7のまち、川口町へと通っていた。

大学生ボランティア数名と
毎朝、6時半に集まり、高速道路で
現地に向かった。

子どもと遊ぶボランティア。
これが僕たちのミッションだった。
BGMはいつもこの曲。
行きも帰りもエンドレスで流し続けた。

行きの車の中はテンションは高い。
さあ、今日も子どもと遊ぶと意気込んでいく。

中継地点の山谷PA。
地震の爪あとがまだ残る。
ここで一気に気が引き締まる。

越後川口インターを下りると、
そこには想像を絶する景色が広がっている。
ボランティアセンターについて、登録。
自分の行く避難所の振り分けを待つ。

夕方4時。
帰る時間だ。
たのしく遊んでいた子どもたちが
さびしそうな顔をする。

僕たちの乗り込んだ車を
走って追いかけてくる。

彼らが見えなくなったとき。
車内は重い空気に包まれる。

無力感。
ただただ、僕たちは無力だった。

地震で傷つく子どもたちに、
何かしてあげられたのだろうか。
ただ、祈ることしかできなかった。

あの無力感が、
僕にとっては、ボランティアの原点です。  

Posted by ニシダタクジ at 05:57Comments(0)言葉