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ニシダタクジ
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 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2016年01月03日

「みんな」という「世間」

2016年1月3日付朝日新聞(新潟版)に、
ツルハシブックスが掲載されています。
http://book.asahi.com/booknews/update/2016010300001.html

店員侍の井上有紀さんと庄司崇之さんの
エピソードが書かれている。

文中にあるコメント
「若い人は自分じゃなく、『みんな』が思うことに引きずられがち」

これ、ホント、その通り。
「みんな」という「世間」との戦い。
大学生や就活生には、
そういうのがあるよなあと。

それを押し切って、
自分の感性を信じて、新潟にやってきた有紀ちゃんは
やっぱりすごいなあと。

コメタクだけではなく、
ツルハシブックスでも中心的メンバーとして
夏以降はほとんど実質店長みたいになっていた。
(その陰にある吉野さくらさんの力も大きかった。)

そして12月のイベント、
中学生高校生向け企画「クリスマスハックツ」は
60人も来店するという大成功。
「みんな」という「世間」

「中学生高校生に届けたい本」というテーマで、
読書会を何度も開催し、集めた本は63冊。
そのほとんどが中学生高校生の手に渡った。

店員侍の他のメンバーも、
「有紀ちゃんの実現力がすごい」と言う。
なんというか、人を巻き込んでいく力があるし、地域の人からも愛される。
「有紀ちゃんがやるなら、応援しようかな」という気持ちにさせられる。
夏以降、どんどん「開花」していったように思う。

そんな彼女が年末に言っていたのは、
「自分の感性に自信が持てるようになった。」

きっと自信っていうのはそういうことなのだろうと。

何かができるとか、何か実績を残した、とか
そういうことではなくて、感性に自信が持てること。
それがあれば生きていけるのだろうと。

「就活」というシステムに、
疑問を抱いている大学生は少なくないと思う。

それを単に否定するのではなく、
どのような世界観を持って就活を見ていくか。

昨年卒業した店員侍の野島萌子さんは、
夜行バスに乗る前、ツルハシブックスに寄って、
いつもニコニコしていた。

いつも、「今日はどんな人に会えるのだろう?」
とワクワクしていたのだという。
夜行バスを降りた後のスターバックスコーヒーで
就活生っぽい女の子に「就活ですか?」と声をかけたり、
「就活」を「新しい人に出会える機会、話を聞ける機会」と捉えていた。

この記事にも出ているが、
大部分の大学生は「みんな」を気にし過ぎているように思う。

「みんな」というのは、「世間」のこと。
特に親世代と自分たちは、30年の時代の開きがあるので、
価値観が合わないことが十分に考えられる。

そこに「適応」するのか?
あるいは「従属」するのか?
もしくは、「インディペンデント」していくのか?

「世間」を相対化する。
「世間」に包み込まれないで、「世間」と対峙する。
これは、就活前に登るべき階段なのではないか。
そして、「世間」を相対化する機会を
ツルハシブックスは与えているのではないか。

ニッポンのジレンマ元日特集の録画を見ていて、
あらためて思ったこと。

「答え」など、ないのだけど、
「なにが答えか?」っていうのを議論する場は必要だと思うし、
もしかしたらそれは、まちの本屋が提供できる大きな価値なのかもしれない。

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Posted by ニシダタクジ at 06:41│Comments(0)
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