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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2016年05月07日

「この先生を知ったことがもう合格なんだ」


「わたしのはたらき」(西村佳哲 弘文堂)

来週、奈良県立図書情報館の仕掛け人、
乾さんに会いにいくのもありまして、
ツルハシブックスで購入。(残り1冊です)

まだ序盤なのですが、坂口恭平さんへの
インタビューがめっちゃ面白い。

~~~以下メモ

自分には可能性がある。
けどそれを自分の身体で、この寿命の中で、
完全に解放することはできないだろう。
だから遠回りする時間はない。「近道してくれ」って。

それはどうすればいいかというと、
「明日死んでもいい」ということだけやればいい。
才能を毎日100%つかってくれ。
油断しないで真剣にやれってことを僕は誓ったんですよ。

この32年間が準備段階という感じで、
本当にここからやらなきゃならないと思っている。

「俺は秘密基地創作者になりたい」

高校では、受験勉強中の同級生とは別に図書館へ。
日本の大学の建築家の中で
いちばん会いたい人をまず見つけようと。
建築雑誌のバックナンバーを遡った。

75年のところで石山修武さんの「幻庵」に出会った。

「よし、この人に」とページをめくったら、
早稲田大学で教授をしているとある。
それで志望校を早稲田にした。

僕の成績だと合格率は20%くらいで、
判定上は絶対に受からない。

でも「大学じゃない」と思っていた。
「この先生を知ったことがもう合格なんだ」

試験に落ちても、上京して
この人の研究室をノックすればいいじゃないか。
道はあるんだもの。なんて簡単なことなのだろう!

図書館でバックナンバーを調べている時、
「どう考えても俺は冒険してる」と思った。

「お前はこれ10年やったら本物だ。
つまり飯を食えるだろう。
でも途中でやめたら本当にバカだ。死ぬだろう。」と言った。

「もしやるんだったら、コルビュジュやライトのような
建築家の勉強は一切しなくていいから、
10年間この仕事をやってみろ」って言われたんです。

僕にとっては彼は先人ですから、その人の言うことは絶対です。

冒険家ですよね。
誰もが「できるわけない」と言うことを実際にする。
そして見たこともない風景をそこに見る。

冒険家には、ゴールはないけど、確信だけはあるわけです。
自分がやろうとしていることは間違いないということだけが
本能としてわかっていて。
僕もそうなりたかったし、そうだった。
運命を感じていて、自分には使命があるとわかっていたんですよね。

「お前それ自伝に書けんの?」

彼らは大抵10年は食えていない。
これも先人の教えです。
だからそもそも食えるとか食えないといった話じゃない。

僕には成功という概念はないです。実現しかない。
やらなきゃいけないことが人間にはあるんだよ、って。

僕が持っているように見えるのは渡されたバトンでしかない。

何かが実現するときって絶対に一人ではない。
必要な誰かと出会うことによって、ほぼそれで実現すると思うんです。

だからハードルはまったく気にせずに、自分がいちばん会いたい人を
一人だけ、何年かかっても探し出すといい。

「啓蒙とはなにか。
それは人間が、みずから招いた未成年の状態から抜け出ることだ。
未成年の状態とは、他人の指示を仰がなければ、自分の理性を
使うことができないということである。」(カント)

~~~ここまでメモ

いやあ。
書きすぎちゃったかも。著作権大丈夫かな。

ラストのあとがきも熱い。
人気イベントだった「自分の仕事を考える3日間」を
3年目でバツっと辞めるところもすごい。
そんな乾さんに会いに行ってきます。

「わたしのはたらき」
の坂口恭平さんのところは高校生・大学生必読です。

できれば「隅田川のエジソン」と
「独立国家のつくり方」を合わせて読みたいですね。

いちばん会いたい人を見つける。
実は人生の入り口は、そこなのかもしれないなと。

そしてラストのカントの言葉に、共時性を感じてシビれた。
「これからの成人式」を売る。

きっとこれがお店として、そして学びの場としてのツルハシブックスの使命であり、
それを実現していくプロセスにツルハシブックス3rdはあるのだろう。

そして「これからの成人式」を経済社会とのコミュニケーションツールとして、
商品化していくことが求められているのだろう。

この本のラストにある、
西村さんと乾さんのクロストークに出てくる、
「マジ温かい」場をつくる熱源に、
ツルハシブックスの店員サムライのひとりひとりがなればいい。

心からそう思った1冊でした。

素敵な1冊をありがとうございました。
お買い求めはツルハシブックスでお願いします。

先を読み進めます。  

Posted by ニシダタクジ at 07:57Comments(0)