2016年07月14日
「自分で決める」ということ

「幸せになる勇気」
(岸見一郎 古賀史健 ダイヤモンド社)
アドラー心理学。
いまこそ、だなあと。
本質的な話だなあと。
カウンセリングに使う三角柱の話。
こちら側には、
「悪いあの人」「かわいそうなわたし」
と書いてあります。
相談事を持ちかけるとき、
けっきょくはこの2つのことしか語っていない
ことがよくわかるそうです。
しかし、語り合うべきことは
そういうことではなく、
三角柱を裏返すと現れる、
「これからどうするか」ということなのです。
この後、話は
教育、というか教室でのことに展開していきます。
その最後に
「自立」という概念が出されます。
教育の目標である「自立」に対して
自分が貢献できたこと、それが幸福の本質だと
哲人は言います。
子どもを「依存」や「無責任」の地位におかないこと。
「それは自分で決めていいんだよ」と教えること。
自分の人生は、日々の行いは、
すべて自分で決定するものなのだと教えること。
そして決めるにあたって必要な材料
‐たとえば知識や経験があれば、
それを提供していくこと。
それが教育者のあるべき姿なのです。
だから、教師が、いや大人ができることは、
子どもたちの決断を尊重し、
その決断を援助すること。
そしていつでも援助する用意があることを伝え、
近すぎない、援助ができる距離で見守るのです。
たとえその決断が失敗に終わったとしても、
子どもたちには、「自分の人生は、自分で選ぶことができる」
という事実を学んでくれるでしょう。
と。
そうか。
小学生向けの起業体験プログラム
「ジュニア・エコノミー・カレッジ」(ジュニエコ)
http://jec-net.com/
のテーマは、まさに「自分で決める」ということ。
アドラーと同じだ。
というよりジュニエコ
はもともと会津若松の商工会議所青年部で
生まれた。
中小企業の若手経営者たちの集まりだ。
彼らがもっとも伝えたいこと、
それが「自分で決める」ということ。
アドラー心理学の結論と
中小企業の若手経営者たちの実践から出るアウトプットが
「自分で決めること」にある、
というのは、非常に興味深いなあと感じた。
Posted by ニシダタクジ at 06:53│Comments(0)
│学び
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