2017年09月29日
就活を再定義する

「ミレニアル起業家の新モノづくり論」(仲暁子 光文社新書)
盛岡さわや書店で購入したうちの1冊。
ビジネスSNS「Wantedly」の設立者。
「コミュニティ」とはまた少し違う「トライブ」
という言葉を「共同体」のニュアンスで
つかっている。
これには、
ラーメン好き、や
iphoneユーザーみたいな
ものも含まれる。
もちろん複数のトライブに同時に属することができる。
佐々木俊尚さんのいう、「レイヤー」にも近い概念。
まだ読み途中だけど、エッセンスだけ引用
ここで言う「ミレニアル世代」とは、
1982年前後生まれの2000年に18歳だった
人たちのことを言っている。
~~~ここから引用
ミレニアル世代はスペックを消費しない。
では何を消費するのか?思想を、ストーリーを、whyを消費する。
トライブとはストーリーであり、美学であり、
ビジョンやバリューとも言い換えられる。
強い求心力を持ったトライブは製品としても、働く場所としても強いし、
そうでない製品はいくら安くても、どんなに高い給与でも、強いトライブに負ける。
もはやその世代にとって就職活動とは、「生活の糧を得る」のではなく、
納得のいく人生を送るために「どのトライブに所属するか決める」作業なのだ。
~~~ここまで引用
そうそう。
たしかにそうだわ、って。
いま売れているもの。
選ばれているもの。
秋田の蔵元「新政」の佐藤社長の
Dancyuで言っていた
「思想なき日本酒はつくらない」
http://hero.niiblo.jp/e412737.html
参考:メーカーの誇りはどこにいったのか
(2014.4.30)
あれですよ、あれ。
思想やストーリーや、whyを買っているんだ。
それがあるから、クラウドファンディングのプロジェクトに
投資するのだ。
「トライブ」という共同体は
「コミュニティ」より柔軟な印象がある。
すぐにつくれるし、すぐに壊れる。
すぐに入れるし、すぐに抜けられる。
縛りがあまりない。
「就職」はそういうふうに
変容しつつあるのだろう。
それはもちろん
Wantedlyのような会社があることによって。
会社は、「コミュニティ」から「トライブ」になっていく。
で、あるとするならば、
「就職」「就活」に対する見方も変わらざるを得ないだろう。
僕自身が思っているのは、
「就職」「就活」というのは、「学びの場」選びである
と思っている。
そしてそんな価値観を伝えたいと思う。
本を読むのも、旅に出るのも、
学校の授業を受けるのも、トークライブを聞きに行くのも、
インターンをするのも、就活をするのも、
もっといえば「就職」さえも、
どこで学ぶか
なにを学ぶか
だれと学ぶか
その選択に過ぎない。
「就職」というと、「それで人生決まってしまう」的な
恐怖があるけど、全然そんなことはなくなりつつあるのだ。
そうであるとすると、
「キャリアデザイン」的に、目標設定して達成を繰り返して
PDCAひたすら回していく、みたいな設計だけでは、
人生は進んでいけないのではないか。
「キャリアドリフト」的に、いろんな人に会い、
いろんな本を読み、さまざまなトライブに属してみて、
その中で取捨選択していく方法論も必要になってくる。
そんな中で大切になってくるのは
やっぱり自信というか、自己肯定感だ。
自信を失わせてきたのは、他者評価である。
http://hero.niiblo.jp/e412737.html
「他者評価」藩から脱藩する
(2017.6.5)
堀江貴文さん「本音で生きる」(ソフトバンク新書)
の言葉、「自信がないのは経験不足だからだ。」
を引用している。
そうそう。
自信がないのは経験不足だから。
だから、自信というのは「やったことがある」っていうこと。
やってみる。
ふりかえる。
そうやって、画一的な他者評価の呪縛を解いていく。
たくさんのトライブに属すことで、
多様な他者評価を得るのもいい。
そして最後は、自分自身を自己評価する。
それを繰り返して、自信がついていく。
そしてようやく、
就活のスタートラインに立てるのではないか。
自己分析して、自分に向いている仕事探して、
試験受けて、よくわからない評価にさらされて、
親やまわりが知っているような企業に無事、就職する。
そんな他者評価前提の人生でいいのか。
やってみる。
「顧客はだれか」「顧客にとって価値はなにか」と
ドラッカーの5つの質問に答えながら、
自分自身の人生を経営するとは何か問いかける。
そのためには、
大企業での1DAYインターンやってる場合じゃなくて
小さな会社で社長に触れながら3週間以上のインターンシップや
自ら立ち上げるプロジェクトを運営してみること。
その上で、就職、就活を考えていくこと。
僕はそんな機会を提供したい。
「就活」を再定義する。
「就活」も「就職」も学びの場選びに過ぎない。
だとしたら、誰と学びたいか?っていうのもすごく大切だよね。
Posted by ニシダタクジ at 08:08│Comments(0)
│就職
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