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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2019年01月29日

何者でもない大人に出会える場所、何者でもない自分でいられる場所

「かえるライブラリー」クラウドファンディング残り2日。
昨日の野島さんの寄稿は衝撃だった。
「本屋、やりたい」って僕も思った。

「読んだ人が本屋をやってみたくなるような原稿」
というテーマで、8人の人が原稿を寄せてくれた。



暗やみ本屋ハックツを2015年に東京・上石神井で一緒に立ち上げた
宮本さん、原さん、海津さん。

宮本さん「大好きなバンドが、解散した」
https://camp-fire.jp/projects/117607/activities/70335#main

原さん「気づいたら本屋になっていた」
https://camp-fire.jp/projects/117607/activities/70679#main

海津さん「何者かになりたいし、何者でもない自分も認めたい」
https://camp-fire.jp/projects/117607/activities/71278#main



ツルハシブックスのお客さんで、テレビの特集に出てくれた笠原早希ちゃん。
「自分の世界が広がるサードプレイス」
https://camp-fire.jp/projects/117607/activities/70932#main





ツルハシブックスの店員サムライで一緒だった有紀ちゃん、葉月ちゃん。

有紀ちゃん「口から出る言葉以上のものを本に乗せて届ける」
https://camp-fire.jp/projects/117607/activities/71646#main

葉月ちゃん「問いが始まる本屋」
https://camp-fire.jp/projects/117607/activities/72004#main



葉月ちゃんの妹で、2016年に長野県伊那市にカリカリブックス(仮)をつくった千晶ちゃん。
「なぜ大学に行くんだろう?」
https://camp-fire.jp/projects/117607/activities/72038#main

そして野島萌子。(なぜか野島だけフルネーム敬称略。笑)



「19歳で焦っていた自分、24歳でうつ病になった自分へ」
https://camp-fire.jp/projects/117607/activities/72112#main

この8つのレポートが全部心に刺さる感じ。
最後にトドメ刺されたって。

クラウドファンディングも「場」になるんだって思った。
「場」によって引き出された「私も書きたい」っていう気持ち。

それは、「参加のデザイン」であるかもしれない。

ツルハシブックスのコンセプトは、
「気がついたら私も 本屋という舞台の共演者になっていました」

劇場のような本屋ではなく本屋のような劇場を目指した。
その瞬間瞬間に即興演劇が起こるような、そんな本屋さん。

その本屋がピークを迎えたのが2015年12月だった。
その映像がこちら。

https://www.youtube.com/watch?v=bYq8iDb_ei4

山田店長のラストの言葉、
「これがツルハシブックスの日常です」に、シビれる。

野島の言葉を借りれば、
何者でもない大人に出会い、話をする中で、
何者でもない自分にも出会える場所。

でも、何者でもないからこそ、
その場に与えられた状況に応じて
店員を演じ、お客さんを演じ。
師匠を演じ、また弟子を演じ。
通りすがりのおじさんを演じてきたのだろうと思う。

その一瞬一瞬がかけがえのない瞬間だった。

僕は2014年に
ツルハシブックスがソトコトの本屋特集を飾り、
地下古本コーナーHAKKUTSUがNHK全国放送
になったとき、なんとも言えない違和感を感じていた。

いつのまにか僕は、
「ツルハシブックスの西田」になっていた。
気持ち悪かった。
初対面の人に、「あ、あの西田さんですか?」と言われた。

いや、僕は、「あの西田」ではない。
目の前にたしかにいる普通のおじさんである。

その頃読んでいた本。
「40歳のためのこれから術~幸せな人生をていねいに歩むために」(松浦弥太郎 PHP研究所)

「40歳はリセットすべし」って書いてあった。
おお。マジか。って思った。
僕は茨城に行って、40歳のただのおじさんになってみることにした。



大学という場で自分が通用するのか不安だった。
でも、実際は、通用した。(自称)

それと同時に、東京に出ていく機会が増えて、
素敵な同世代の活躍ぶりを見た。
クルミドコーヒーの影山さんもそのひとり。
ちょうど2015年に「ゆっくり、いそげ」(大和書房)が発売されて、
震えながら一気に読んだ。

そんな人に何人も会い、
何者でもない自分に気づかされた。
「何者でもない自分」を受け入れるには時間がかかった。

そして僕は、
大学で返り討ちにあってしまい、新潟に戻ることになった。

新潟にいても仕事がないので、
茨城や東京で少しずつ活動して、あとは旅に出ていた。



6月には新潟から車で九州まで行くという2週間の旅に出ていた。
「かえるライブラリー」システムをつくっていた、
と言えば聞こえがいいのだが、

野島萌子がわかりやすくうつ病になったように、
僕は、わかりにくく依存症になった。

旅依存症だった。

退職し、無職となったサラリーマンがなると言われる
「自分は世の中に必要とされてないんじゃないか?」と思うアレに
僕自身もなっていた。
たったの3年しかやってないのに。

成果を残したともいえず、
たくさんの周りの人に不義理をして茨城にいったのに、
お客だと想定していた大学生にもたいしたこともできず、
僕は新潟に戻った。
「ツルハシブックス」は、2016年11月に閉店していた。

昨年12月。
僕はようやく元気になった。
実は、旅依存症であることに、自覚症状はほとんどなかった。
脱して初めて、自分が依存症だったことを知った。

きっかけは、「まきどき村の米作り」の発売記念トークイベント。
20年前に人生を賭けて始めた畑サークル「まきどき村」。
それをいま、豊かさだと感じる人たちがいることを実感した。
かつての自分の感性を肯定できた。

ツルハシブックスは、最初から不採算事業だった。
大学生を地域企業に送り込む長期のインターンシップへ
学生を呼び込む方法論のひとつだった。

インターンシップ参加企業からの会員費や、
大学へのプログラム提供、新潟市とのコラボ事業等によって、
本屋の赤字をフォローするような運営だった。

早朝にデスクワーク、午前中に外回り、
午後からは本屋に立っている、そんな日々だった。

本屋に立っているとき、
一緒にインターン事業をやっていた高澤くんに言われたことがある。

「本屋やっている時が一番楽しそうでいい顔してますね。」

そうなんだ。
僕は、本屋に立つのが好きなんだ。
って今、思い出した。

電車の空き時間に、
はじめてお店にやって来るお客さんにとって、
僕は「本屋のおじさん」に過ぎない。

きっとそれが楽しかったんだ。

「本の処方箋」だって、
カウンセラーでもない本屋のおじさんが、ただ、本を選んでくれる。
そんなことで悩みが解決するはずがない。だからこそ、本当の悩みが話せるんだ。
そういうコミュニケーションを作るのが、ただ、好きなんだ。

「みんな本屋をやりたくなるような」クラウドファンディング。
誰もが、「どうして自分は本屋をやりたいんだっけ?」と考えるようなクラウドファンディング。
そんな「場」が作れないだろうか?っていう実験。

僕はただ、
本屋のおじさんでいられる場を必要としているのだなあと思った。

あなたも本屋、やりませんか?

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