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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2023年08月17日

「未来脚本」で妄想を実現させる


「ひとりの妄想で未来は変わる VISION DRIVEN INNOVATION」(佐宗 邦威  日経BP)

こういう本、好きなんですよね。
妄想で未来は変わるってそうだよなあと。

まずは、いわゆる「イノベーションプロジェクト」でイノベーションが起こらない理由(P26)から

~~~
1 人の不在:主人公が誰もいない
2 場の不在:新たに生んだものを育てていく場や仕組みがない
3 意志の不在:出てきたアイデアがまとまらない
4 つくり方の不在:自分たちの課題に合った創造の方法論が見えていない。
5 組織とのすり合わせができない:効率性を大事にする既存組織
~~~

いやあ。まさにね。
「主人公」と「場」と「意志」と「つくり方」が必要なんですよ。
全てのプロジェクトはそうですよね。

今日のところは、P35の「機械の世界と生き物の世界の原理」より

~~~
「生産する組織」と「創造する組織」のふたつの世界を分ける原理は、
機械の世界と生き物の世界の違いにたとえられる。

シンプルに言えば「再現可能性」に対する考え方の違いだ。

機械工学の世界はモノ=無機物を対象に扱い、同じ環境の条件においては、あるインプットをしたら同じアウトプットになるという、予測可能な再現可能性を重視する。再現可能性の敵となる外部環境の影響はできるだけ排除するため、外界から閉ざした環境をつくり、あるインプットに対するアウトプットが再現可能で予測できるようにする。産業革命モデルの会社は、最終的にモノという無機物をつくることをゴールにしているため、モノづくりの再現可能性のために、人は機械に合わせるという考え方をとる。

このような世界では、人が中心にはいない。個人の想いで異常値的なことをやったら、それは生産効率の最大化という意味ではマイナスなのだ。

それに対して、生命科学の世界は、人をはじめとした生き物=有機物を扱う。生き物は一見外見が同じように見えても、常に細胞が生き死にを繰り返し、自らを生み出しながらも、そのかたちを保つオートポイエーシス(自己創出)である。つまり、細胞は常に変わり続けながら、そのなかでひとつの秩序を保ちつづける。創造する組織は、細胞のように有機的で、アメーバのようなかたちだ。中心に核としてのDNAがあり、ミトコンドリアで覆われている。細胞壁はあるが、外との情報がつながっているような状態をイメージしてほしい。そして生き物の特徴は、外との双方向の矢印(相互作用)によって、外界から情報を得て、自分たちの進む方向を決める、予測不可能な複雑系のシステムである。

創造する組織は、この生命科学的な世界をよく似ている。エネルギーの源泉は、いろいろな人が潜在意識として抱える欲望やイメージを具体化して、そのDNA(=文化的遺伝子)を世に残したいという、内発的な生命のエネルギーだ。DNAは、常に新たな組み合わせによってエラーを起こしながら、異常値をつくり続けるという特徴をもっているが、種の生存確率を上げるためにチャールズ・ダーウィンとアルフレッド・ウォレスが説いた「自然淘汰説」と同じく、たとえ多くが滅びたとしても、環境に適応した生物が子孫(創造物)を残していく。要するに一見ムダとも思える多くの創造は全滅するリスクをさけるためのものでもあるのだ。
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さらにP64より
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新たなものが生まれるプロセスは、生き物の世界が参考になる。生き物の生殖では、数限りない精子が最終的にたったひとつの卵子を結びつき「生まれる」という現象を引き起こす。こういった生き残ったタネ(種)が強いという自然淘汰の法則は、新規事業にも当てはまる。

必要なのは一発逆転の稀代のコンセプターと組みことではなく、多くのものが生まれる場をつくることだ。そして多くのものを生み出すには、自然に多様なタネが交わり、新たなチャレンジが生まれ、多くが死んでもその失敗がまた肥料になるような創造の土壌を用意することが肝心である。
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なんか、しっくりきますね。
生命科学的な創造する組織づくり。

あともうひとつ、今日のこしておきたいもの「未来脚本」。

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1 個々人が、半年から1年後に見ていたい理想の状態のキーワードを、何でもいいから書いてもらう。
2 そして、それを時間軸上に並べ、年表のようなかたちにまとめながら、自分たちが大成功した場合の物語の脚本を書いていき、どのタイミングでどんな状態になっているのが理想的なのかという筋書きを妄想からつくる。
3 一度それをやってみると足りない施策や人、リソースなどを洗い出すことができる。
4 3ヶ月〜半年後に振り返ってみるとらだいたいそこで物語化した取り組みは実現できていることが多い。
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これ、すごくない?
「ビジョンセッション」って大げさに言うけど、こういうことでいいんだな、と。
高校でスクールミッションのための価値観ワークショップやったときも、
そういえば3つのキーワードをストーリー仕立てにして発表してたなあと。

ツルハシブックスのサムライ合宿でも
「未来日記」ワークしてたなあと。

これ、使ってみよう。  

Posted by ニシダタクジ at 09:33Comments(0)