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ニシダタクジ
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 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2021年02月25日

農民と云はず地人と称し、芸術と云はず創造と云ひ

農民と云はず地人と称し、芸術と云はず創造と云ひ
「宮澤賢治の空中散歩」(斎藤文一 酪農事情社 1996)

僕の「原点」ならぬ「原典」と言えば、
宮澤賢治「農民芸術概論綱要」なのだけど。

オンライン劇場ツルハシブックスに登場した
フリーランス農家の小葉松さんに刺激されて書いた
2月21日のブログ「風とゆききし、雲からエネルギーをとれ」は、「綱要」の一節なのだけど。
言葉を検索したら、25年前の本のサブタイトルでして、思わず購入。

大学生の頃、まだTX開業前に荒川沖駅からバスに乗って、
筑波大学生物資源学類の橘研究室のオープンゼミに通っていた。
宮崎駿作品のセリフや、この「農民芸術概論綱要」を、
地域の人も含めて一緒に解読していくゼミに、「学び」の醍醐味があった。

今でも、「原典」はこのメッセージだ。
一言一言が胸に刺さる。

近代科学の実証と求道者たちの実験とわれらの直観の一致において論じたい

世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない

新たな時代は世界が一の意識となり生物となる方向にある

正しく強く生きるとは銀河系を自らの中に意識してこれに応じて行くことである

われらは世界のまことの幸福を索ねよう 求道すでに道である

などなど。
これらを一文ずつ、賢治の真意は何か?
と問いかけ、語り合っていくのである。
いまで言えば、「哲学対話」的でもあった。

今日は芸術と創作についてのところから。

職業芸術家は一度亡びねばならぬ
誰人もみな芸術家たる感受をなせ
個性の優れる方面に於て各々止むなき表現をなぜ
然もめいめいそのときどきの芸術家である

われらの前途は輝きながら嶮峻である
嶮峻のその度ごとに四次芸術は巨大と深さとを加へる
詩人は苦痛をも享楽する
永久の未完成これ完成である

~~~

これだなあ。
小葉松さんのやっているフリーランス農家っていう在り方は、
まさにこういう感じ。

たぶん、「総合的な探究の時間」が目指す、
「自己の在り方生き方と一体的で不可分の課題」っていうのはそういうことなのだろう。

というか、むしろ、「課題」に対して自らが一体化していくような感覚こそが、
宮澤賢治の言う、「農民芸術」なのではないか。
賢治は、花巻農業高校を退職後、自ら畑に立ち、羅須地人協会をつくった。

農民ではなく「地人」と呼んだ思い。
そして芸術ではなく、創造を目指した賢治。

「達成」と「成長」を繰り返して、人が大人になるよりも、
「創造」と「変容」を繰り返して、人が芸術家になる、
そんな場や場面を生んでいきたい。

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Posted by ニシダタクジ at 07:43│Comments(0)
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