2015年10月10日
もし、僕たちが文化をつくっているとしたら。

「Public Design~新しい公共空間のつくり方」(馬場正尊編 学芸出版社)
いやあ、いい本出すなあ、学芸出版社。
フロントランナーだなあ、と。
あらためて実感した1冊。
この本、買いですよ。
人が集まる「つなぎ場」のつくり方
(ナカムラクニオ CCCメディアハウス)
の次に読むならこの本。
一番心を打たれたのは
「まちの保育園」の松本理寿輝さんのところ。
いや、熱いっす。
これは熱い。
「まちの保育」というテーマで考えていた
松本さんに素敵な出会いがあった。
ワタリウム美術館でやっていた
イタリアの小都市レッジョ・エミリア市の
「子どもたちの100の言葉展」
「創造性」と「共同性」の幼児教育のアプローチ。
安心安全を確保しながら、いろいろな人が
保育に関われるしくみを模索している段階で出会ったこの取り組みに衝撃を受けた。
つくるべきは、「しくみ」ではなく「文化」なんだということに気づいたんです。
~~~ここから一部引用
レッジョ・エミリア市の人たちは、「公益性」を
とても信じています。
自分たちの未来を自分たちでつくろうとする意思が感じられる。
人生の豊かさとは何かということを常にみんなで哲学的に考えている。
その答えは1人では見出せるものではありません。
みんなで関わりあって豊かなコミュニティを
つくることこそが自分たちの幸せなのだと考えながら暮らしている。
人生には正解・不正解はなく、
さまざまな刺激を受けあいながら人生の浮き沈みを楽しんでいく、
それが豊かな人生を送る秘訣だということが、
展示で紹介されていて感動したのです。
そこで、大人は万能で子どもは無能で未熟な存在で
あるという考え方を取り払い、
そもそも子どもは生まれながらに
大きな力を持っているから、
それを自然と発揮できる環境をつくりたいと思ったのです。
実際に展示の映像に映しだされる子どもたちは
キラキラと輝いていた。
その姿が引き出されているのは、
教育者やしくみが優れているからというよりは、
市民意識にかかっているのではないかと感じたんです。
~~~ここまで一部引用
いい。
いいなあ。
やっぱ、これですよ。
つくるべきは、文化、なんだろうなあ。
もちろん、
「文化」がハックツのような「しくみ」から生まれる、
ということがあるのだけど。
結局、文化のレベルにまで、高めていくこと。
そこなんだろうなあ、「価値」は。
もし、僕たちが文化をつくっているとしたら。
これはツルハシブックスをやっているときに考えていたことなんだけど、
やっぱりこれが大事な問いだなあと。
もし、僕たちがいま、文化をつくっているとしたら、
それはどんな文化なんだろう。