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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2016年12月04日

逢着(ほうちゃく)

ツルハシブックスは、
「偶然」という名のアートプロジェクトだった。

そしてそれは、
「居場所」になることによって、
急速に「偶然」機能を失っていく。

「居場所」は日常であるからだ。
そして「常連」は、コミュニティであるからだ。

昨日は千林商店街を
陸奥賢さんと一緒に歩いた。









寄贈本読書会の中で、
陸奥さんが放つ一言一言にちょっとドキドキした。
かつて、わが国には「歌垣」というものがあり、
そこで、男女が歌を歌いあって、求愛したという。

歌垣は、世間から離れた場であり、
そこでは、人は、この世のものではなくなった。

匿名性のある人になり、
歌を歌いあい、愛を求めた。

そんな歌垣を現代に復活させる
「歌垣風呂」という活動を陸奥さんは行っている。

銭湯で男女が
男湯女湯に分かれて歌を歌いあう。
そのフィーリングで、カップルが成立するという
「感性合コン」だ。

顔が見えない相手を、
声と雰囲気で判断し、この人よさそうだな、と決める。
そんな企画。

ああ。
もう一度、「考える」から「感じる」への
シフトが始まっているんだなと。

いや、そもそも、現在のお見合いのシステムのように、
年収いくらとか職業はなにか、とか年齢条件とか、
そんな言語化できる情報で、結婚相手を決めるなんて、
そんな「効率的」な方法で本当にいいのだろうか?

それって、この150年の「近代国民国家」、
つまり、「富国強兵」的な、効率を重視した
システムの中だけの常識なんじゃないか。

もっと人は、感性を発動させていいと思う。
いや、そのほうが圧倒的に自然というか、普通だろうと思う。

陸奥さんのやっている活動は、
「歌垣風呂」だけでなく、
「まわしよみ新聞」にしても、
「直観読みブックマーカー」にしても、

「偶然」と「必然」のあいだ
を行き来しているように思う。
そして人間の持つ「感性」をより研ぎ澄ます
ような活動であるように思う。

時代の最先端。
これからは「感じる」時代なのだ、きっと。
もしかしたら、暗やみ本屋ハックツも、
そんな場所なのかもしれない。

そんな陸奥さんに、
偶然と必然のあいだってなんていうんですか?

って聞いてみたら、
逢着(ほうちゃく)っていう言葉が返ってきた。

逢着(ほうちゃく)
[名](スル)出あうこと。出くわすこと。行きあたること。「難問に―する」
(コトバンクより)

なるほど。
意図しているのか意図していないのか、
のぎりぎりのところで出会うこと。

アクシデントではなく、
予定通りでもなく、逢着する。

同じ出来事が人によって、
偶然とも必然ともとれるのだけど、
そうそう。
それって逢着なんだね。

そういうのに出会える場所のことを
第3の場所と呼ぶのかもしれないなと思った。

僕がツルハシブックスを
「偶然」が起こる「本屋のような劇場」と名乗っていたのは、
おそらくは、その「逢着」を生みたかったのだ。

少しだけ意図しているけど、
たまたま出会う何か。
それを感じ取る感性。

それが本屋さんであるということなのかもしれない。
本屋さんが第3の場所であることなのかもしれない。

場としての緊張感、一期一会が
必要なのかもしれない。

偶然と必然のあいだ。

そこに、ひとりひとりの感性を発動させ、
つかみとり、そこから未来が始まっていくのだ、きっと。

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Posted by ニシダタクジ at 07:14│Comments(0)言葉
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