2015年04月22日
自信がなくても行動する方法
「自信がない」
これはちっぽけなように見えて、
大学生や若者世代にとって、
とても深刻な問題だ。
しかしながら、
将来がこれだけ未確定な世の中に生きているのだから、
「自分の将来に自信がある」というほうが特殊だと
と思ったほうがよいのかもしれない。
「自分の将来」というより
「世の中の未来」のほうが未確定すぎて、
その中で自分だけが安定していることなどあり得ない。(笑)
と、まあよく考えればそうなのけど。
それにしても若者世代にとっての
「自信がない」問題は深刻だ。
それが大きく影響するのは、
やはり「就職活動」=就活になってくる。
このときに、
自分にある程度の自信がないと、
「自分がどれだけ会社の役にたてるか?」
を表現できないので、
会社側から見ても当然低い評価になってしまう。
だから、少なくとも、
就活の前までに、
(それは決して就活のためではないけれども)
ある程度の自信をつけておく、というのが大切である。
では、「自信をつける」を本人の立場ではなく、
教育者サイドから見ると、
「自信をつけさせる」ということになる。
そして、現在の教育において、
「自信をつけさせる」方法は、
自己効力感(自信)研究の第一人者
アルバート・バンデューラ博士によると
「制御体験」(≒何かにチャレンジすること)
「代理体験」(≒成功者を見る、話を聞くこと)
「社会的説得」(≒周囲からの励まし)
「生理的感情的コントロール」(≒体の状態をよくすること)
などから自己効力感は向上するという。
そして、主に教育現場においては、
「小さなチャレンジ(制御体験)を繰り返すことで自信がついていく」
という理論が採用されている場合が多い。
ここで。
僕は2006年から大学生と関わってきて、
この理論には、重大な欠陥があることを実感している。
「自信がない人は行動(=チャレンジ)できない」
のである。
したがって、「小さなチャレンジを繰り返すことで、自信をつける」という手法は、
自信のない人には適用不能なのである。
おとといのブログに書いたように、
「自己評価を下げたくないからチャレンジしない」
というのも、これと同じことになるだろう。
だとすると、その若者に自信がつくことはない。
なので、
「自信がなくても行動(=チャレンジ)する方法」を考える。
現時点で僕が思う方法論は2つある。
1つ目が「巻き込まれる」ということ。
今年、新潟大学を卒業して、
福島県庁に入ったHさんは、
1年生の秋に友達に誘われてツルハシブックスにやってきた。
誘われるままに、インターンシップに参加し、
店員サムライになり、多くの時間を過ごした。
そう。
「巻き込まれる」空間が必要なのだ。
ツルハシブックスのテーマは
「気がついたら私も
本屋という舞台の
共演者になっていました」
というもの。
たまたま、本屋に来ただけなのに、
いつの間にか巻き込まれていた。
そんな空間。
「自分には自信がない」と自覚する間もなく、
いつの間にか巻き込まれているような場。
それは、まちの本屋さんで
可能になるのではないか?
そういえば、
これまで屋台を2回やった中学校2年の(現在3年)のメイちゃんも
お姉さんの塾のお迎えにきたときに少し寄っただけだった。
気がついたら巻き込まれている。
それこそが冒険の始まりだと小阪さんも
「冒険の作法」で言っている。

2つ目の方法は、
「愛を受ける」ということだ。
大学生が新潟県の離島・粟島で
ツアープログラムを企画するという3泊4日の合宿をしたとき
ヒアリングしている最中に、たくさん話しかけられ、
そしてたくさんの差し入れをもらった。
すると、
何かお返しをしなきゃいけないという気持ちが生まれた。
人は、無償の愛を受けた時
(それは、単に「声をかけられる」というのも含まれる)、
何かお返しをしたいと本能で思うのではないだろうか?
それがモチベーションとなり、
なにか行動の源泉となるのではないか?
そしてそれは、
高齢化した商店街でも起こりうるのではないか?
と僕は思っている。
商店街を歩いて買い物していると、
だんだんと顔なじみになってきて、
声をかけてもらえる。
あいさつをするようになる。
時にはちょっとしたおまけをしてくれることがある。
そんなときに、
何かお返しをしたい、という気持ちが芽生えて、
小さな行動が起こるきっかけとなるのではないか、と思う。
そして、地域という舞台は
チャレンジすることにやさしい。
なぜなら、高齢化していて、
あまりチャレンジが起こらないからだ。
民間企業というフィールドでは、
常にチャレンジが繰り返されていて、
そのチャレンジが成功したか失敗したか、
が大きく社運を左右する。
しかし。
地域では、チャレンジそのものが歓迎される。
そして、やること自体に価値があるので、
もちろん成否は地域にとっても大きいのだけど、
それを温かく受け入れる土壌は企業よりもずっとある。
だからこそ、まず、大学生高校生中学生は、
地域でのチャレンジをしてみるのはどうだろうか?
と思う。
巻き込まれて、無償の愛を受けて、
他者評価を前提としない小さなチャレンジを行うこと。
そんな拠点となるような場所を
地域に無数に作っていくこと。
それがこれからの僕のミッションだろうと思っています。
「暗やみ本屋ハックツ」、上石神井にオープン準備中です。
皆様の参加・参画をお待ちしています。
https://readyfor.jp/projects/hakkutsu
本の寄贈・古本による寄付はこちらからお願いします。
http://tsuruhashi.skr.jp/kifu
これはちっぽけなように見えて、
大学生や若者世代にとって、
とても深刻な問題だ。
しかしながら、
将来がこれだけ未確定な世の中に生きているのだから、
「自分の将来に自信がある」というほうが特殊だと
と思ったほうがよいのかもしれない。
「自分の将来」というより
「世の中の未来」のほうが未確定すぎて、
その中で自分だけが安定していることなどあり得ない。(笑)
と、まあよく考えればそうなのけど。
それにしても若者世代にとっての
「自信がない」問題は深刻だ。
それが大きく影響するのは、
やはり「就職活動」=就活になってくる。
このときに、
自分にある程度の自信がないと、
「自分がどれだけ会社の役にたてるか?」
を表現できないので、
会社側から見ても当然低い評価になってしまう。
だから、少なくとも、
就活の前までに、
(それは決して就活のためではないけれども)
ある程度の自信をつけておく、というのが大切である。
では、「自信をつける」を本人の立場ではなく、
教育者サイドから見ると、
「自信をつけさせる」ということになる。
そして、現在の教育において、
「自信をつけさせる」方法は、
自己効力感(自信)研究の第一人者
アルバート・バンデューラ博士によると
「制御体験」(≒何かにチャレンジすること)
「代理体験」(≒成功者を見る、話を聞くこと)
「社会的説得」(≒周囲からの励まし)
「生理的感情的コントロール」(≒体の状態をよくすること)
などから自己効力感は向上するという。
そして、主に教育現場においては、
「小さなチャレンジ(制御体験)を繰り返すことで自信がついていく」
という理論が採用されている場合が多い。
ここで。
僕は2006年から大学生と関わってきて、
この理論には、重大な欠陥があることを実感している。
「自信がない人は行動(=チャレンジ)できない」
のである。
したがって、「小さなチャレンジを繰り返すことで、自信をつける」という手法は、
自信のない人には適用不能なのである。
おとといのブログに書いたように、
「自己評価を下げたくないからチャレンジしない」
というのも、これと同じことになるだろう。
だとすると、その若者に自信がつくことはない。
なので、
「自信がなくても行動(=チャレンジ)する方法」を考える。
現時点で僕が思う方法論は2つある。
1つ目が「巻き込まれる」ということ。
今年、新潟大学を卒業して、
福島県庁に入ったHさんは、
1年生の秋に友達に誘われてツルハシブックスにやってきた。
誘われるままに、インターンシップに参加し、
店員サムライになり、多くの時間を過ごした。
そう。
「巻き込まれる」空間が必要なのだ。
ツルハシブックスのテーマは
「気がついたら私も
本屋という舞台の
共演者になっていました」
というもの。
たまたま、本屋に来ただけなのに、
いつの間にか巻き込まれていた。
そんな空間。
「自分には自信がない」と自覚する間もなく、
いつの間にか巻き込まれているような場。
それは、まちの本屋さんで
可能になるのではないか?
そういえば、
これまで屋台を2回やった中学校2年の(現在3年)のメイちゃんも
お姉さんの塾のお迎えにきたときに少し寄っただけだった。
気がついたら巻き込まれている。
それこそが冒険の始まりだと小阪さんも
「冒険の作法」で言っている。

2つ目の方法は、
「愛を受ける」ということだ。
大学生が新潟県の離島・粟島で
ツアープログラムを企画するという3泊4日の合宿をしたとき
ヒアリングしている最中に、たくさん話しかけられ、
そしてたくさんの差し入れをもらった。
すると、
何かお返しをしなきゃいけないという気持ちが生まれた。
人は、無償の愛を受けた時
(それは、単に「声をかけられる」というのも含まれる)、
何かお返しをしたいと本能で思うのではないだろうか?
それがモチベーションとなり、
なにか行動の源泉となるのではないか?
そしてそれは、
高齢化した商店街でも起こりうるのではないか?
と僕は思っている。
商店街を歩いて買い物していると、
だんだんと顔なじみになってきて、
声をかけてもらえる。
あいさつをするようになる。
時にはちょっとしたおまけをしてくれることがある。
そんなときに、
何かお返しをしたい、という気持ちが芽生えて、
小さな行動が起こるきっかけとなるのではないか、と思う。
そして、地域という舞台は
チャレンジすることにやさしい。
なぜなら、高齢化していて、
あまりチャレンジが起こらないからだ。
民間企業というフィールドでは、
常にチャレンジが繰り返されていて、
そのチャレンジが成功したか失敗したか、
が大きく社運を左右する。
しかし。
地域では、チャレンジそのものが歓迎される。
そして、やること自体に価値があるので、
もちろん成否は地域にとっても大きいのだけど、
それを温かく受け入れる土壌は企業よりもずっとある。
だからこそ、まず、大学生高校生中学生は、
地域でのチャレンジをしてみるのはどうだろうか?
と思う。
巻き込まれて、無償の愛を受けて、
他者評価を前提としない小さなチャレンジを行うこと。
そんな拠点となるような場所を
地域に無数に作っていくこと。
それがこれからの僕のミッションだろうと思っています。
「暗やみ本屋ハックツ」、上石神井にオープン準備中です。
皆様の参加・参画をお待ちしています。
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Posted by ニシダタクジ at 06:43│Comments(0)
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