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ニシダタクジ
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 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2014年12月24日

サンクチュアリ出版と僕 4 クラウンとの出会い

もっとも印象に残っている本は、
大棟耕介さんの「ホスピタルクラウン」。

2007年2月発売。
最初の入り方がいい。
病院での笑顔の写真。
「どんなふうに笑ってもいい。」

この最初の数ページだけで、
生きていく希望が湧いてくるような1冊。

2007年5月。
32歳の僕は、玉川大学教育学部(通信)の
教員免許(中学社会)取得コースに在籍していて
北魚沼郡川口町(現在は長岡市)の
川口中学校で教育実習をやらせてもらった。

中学校3年生の担任だったので、
女子からは「だれ?このオッサン?」
みたいなリアクションでつらかったのだけど、
3週間の教育実習をなんとか越えた。

そのとき。
「道徳」の時間を実習することになり、
僕が選んだテキストは「ホスピタルクラウン」だった。

クラウンの中から数ページを抜粋し、
そのシーンで何を感じたか、どんな気持ちだったのか?
を考える授業。
どんな授業の実習よりも、楽しく準備し、熱く語った。

さあ、この夏で集中してラスト20単位を取ろう。

と思っていた矢先の7月16日。
中越沖地震が発生。

「西田さん、刈羽村に入ってくれないか?」
と阿部くんから依頼。

刈羽村ボランティアセンターの
子ども部門のボランティアコーディネーターを
やることになる。

連日の猛暑の中、
弥彦村を出発して往復2時間かけて通う。
避難所となっていた体育館で、
子どもたちの遊び相手をする。

僕はコーディネーターなので、
実際に遊ぶことは少なかったのだけど、
高校生や大学生のボランティアと一緒に、
会えば必ず「野球しようよ」と言ってくる通称、野球少年
の誘いで、35℃の灼熱の太陽の下で野球をしていた。

8月。
急ピッチで仮設住宅が完成。
その集会所をコミュニティの拠点にするにはどうしたらいいのか?
というのがボランティアセンターのミーティングのテーマとなったとき、
クラウンを思い出した。

サンクチュアリの鶴巻社長に電話した。
大棟さんを刈羽村に呼べないだろうか?

数週間後、
大棟さんは刈羽村にやってきてくれた。
集会所には、子どもからお年寄りまで、たくさんの人が集まった。
NHKも取材に来てくれた。

大棟さんたちの芸はどこまでも優しかった。
ちょっぴり涙が出た。
(大棟さんは翌年2008年にも集会所でクラウンをやってくれた。)


「ホスピタルクラウン」 (大棟耕介 サンクチュアリ出版)

僕の中での思い出の1冊。
そして、ちょうど2007年ころは、
僕が大学生のキャリア支援への
シフトしていくタイミングだった。

「ホスピタルクラウン」は、
医療関係者だけではなく、
働き方生き方を考える全ての若者に
強くオススメする1冊。

天職とは、
選ぶものではなく、たどり着くものだと伝えてくれる。

「病院で芸をして、子どもたちを笑わせたい。」

そんな夢を小さい頃から持つことができる人はほとんどいないはずだ。
もし仮にいるとすれば、長い闘病生活で入院中にクラウンに実際に出会った人だけだ。

そう。
天職とは、出会うものではないのだ。

天職とは、
目の前のことを積み重ねていくうちに
たどり着く瞬間のこと。

来年はもう会えないかもしれない。
(重病の子は亡くなっている可能性があるのです。)

そんな中で、目の前の子どもたちを笑顔にすることに
全力を尽くす。
それこそが働くこと、生きることなのではないか、
と僕は思う。

これからもずっと売っていきたい本、「ホスピタルクラウン」。

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Posted by ニシダタクジ at 06:21│Comments(0)足跡
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