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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2012年03月26日

アイデンティティ・クライシス

若者に広がりが懸念されるのは、
経済危機や就職難ではなく、
自我の危機、すなわち、
アイデンティティ・クライシスではないだろうか。

「自分は何者なのか?」
という問い。

かつて、「自分探し」や「モラトリアム」などと呼ばれ、
ゆとりある暮らしを代表する表現のように使われたこともあった。

いま。
アイデンティティの危機。
それは若者だけではないかもしれない。
30代も40代も、
いや、会社を退職した60代も、その危機に直面しているように思える。

原因はおそらく、役割の喪失にある。
役割感の喪失と言ったほうがいいか。

この仕事が誰の笑顔につながっているのか?イメージできない。
自分が誰かの役に立っていることが実感できない。

だから、元気が出ない。
だから、モチベーションが上がらない。
だから、学校や仕事に行きたくない。

なぜ、世の中の人は役割を失ったのか?

やはり原因は「経済合理性」という魔物。
そして、「個人の幸せを最大化することが社会を幸せにする」という方程式だと思う。

経済合理性は人と人のつながりをあらゆるところで分断した。
家族形態は核家族となり、また電化によって部屋を個室化した。
食事は外食産業の、
掃除はハウスクリーニング業者の仕事になった。

非効率な商店街は、
郊外ショッピングセンターに取って代わられた。
非効率な農業は、
テレビや車を創る工業に代わられ、
何でも売るスーパーマーケットに代わられ、
今は、コピーして何枚でも売れるソフトウェアの会社に代わられた。

経済効果の少ない地域の祭は規模縮小を続け、
若い衆や子どもたちの出番はどんどん少なくなった。

いつしか。
「なんのために働くのか?」
という問いが生まれた。

個人の幸せを最大化することが
社会の幸せにつながる、という時代が
急速に進んだ高齢社会の到来と共に終わった。

「人のために働きたい」
そう考える大学生が増えた。

これは、時代としては、
喜ばしくもあり、また悲しくもある。

はたらくとは、
傍(はた:そば・近く)を楽にする、つまり
近くの人のために何かをすることを本来は意味している。

だから、仕事は本来「人のために何かをすること」である。
いつの間にか、仕事は、お金を稼ぐための手段になった。

その「意味」を、「意義」を若者は求めている。
なぜなら、それが分からないと、
自分が何者なのか?という問いへの答えが出ないから。

それなのに、世の中の誰も、
その問いに応えてはくれない。

価値観の多様化とは
「自分とは何者なのか?」
に対する答えの多様化である。

世の中が大きく変わろうとしている。

それを僕に最初に教えてくれたのは、
旧庄屋佐藤家保存会のじいちゃんたちでした。
あのカヤ刈りの日の飲み会で、
「このムラに生きている」誇りを感じました。

今年のかや刈りは
4月8日(日)9:00頃から。
人生最高の朝ごはんは
早めの時間の開催となります。

参加者募集、開始します。
お待ちしています。

アイデンティティを取り戻すことと
地域の誇りを取り戻すこと、
生き甲斐、働き甲斐を取り戻すこと、
ひとりひとりが安心して暮らせる社会を取り戻すことは
すべて同時に可能になると、僕は思っています。

そんな問いを佐藤家で向き合う2012年度の9ヶ月の始まりです。



「人生最高の朝ごはん」は毎週日曜日の午前6時~
福井旧庄屋佐藤家集合で始まります。

年会費1,000円。
参加費300円です。(高校生以下無料)
年会費は旧庄屋佐藤家の年間使用料に充てられます。
2012年度の会員を本日26日より募集開始します。  

Posted by ニシダタクジ at 06:39Comments(0)日記