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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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オーナーへメッセージ

2012年03月28日

世界を変えたのはヒーローかもしれないが

「岡本太郎の仕事論」
(平野暁臣 日経プレミア新書)



きました。
岡本太郎。
最高っす。

人生という映画を主演・監督する
すべての人に贈る1冊。

岡本太郎の仕事への姿勢が
伝わってきてシビれます。

大阪万博のプロデュースを任された岡本太郎。

万博とは、
「技術が拓く輝かしい未来」
という価値観のもと、開催され、
「先端」「最新」「唯一」が価値を持つ。

このお祭が世界の技術を進歩させてきた。
ところが岡本太郎は、違う世界観を見せていく。

未来の輝かしい世界を見せた後、
観客はエスカレーターで
一気に地上に降りてくる。

そこには現在を表現する最後のセクション
「世界を支える無数の人々」だ。
そこには世界から集められた600の写真が
掲げられていた。

著名な写真家による芸術写真ではない。
毎日を必死で生き抜く名も無き大衆の生活写真である。

太郎はこの展示に込めた。
「世界は無名な人々がつくっている」というメッセージを。

万博は祭であるべきだ。
「祭」であるなら、参加者に序列や階層はない。

「巨大な力を誇る大国だけが大きな顔をして
開発途上にある新興諸国が肩身の狭い思いをしている、
そんな気配が少しでもしてきたら卑しい。祭にはならない。」

産業技術の進歩が豊かな社会をつくり、人を幸せにするという価値観は、
裏を返せば、産業力が低い社会は貧しく不幸だという価値観につながっている。

この1冊。
2012年を生きる僕たちへ
生き方、働き方への問いが詰まっています。

世界を変えたのはヒーローかもしれないが、
世界を支えているのは名もなき民衆だ。

世界を支えるひとりに、僕もなりたい。  

Posted by ニシダタクジ at 06:40Comments(2)