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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2012年12月13日

課題共感から行動が始まる

内田樹さんは
教育が「消費」に変わってしまったと説いた。

「なんのために学ぶのか?」
という問いに答える必要などない。
なぜなら、その問いへの答えは

「学ばなければ分からない」
あるいは
「学んだら、それが分かるよ」
だからだ。
(内田樹「下流志向」より←教育関係の関心のある方必読・衝撃の1冊です。)

「費用対効果」は絶対の真理であるかのように、社会は移っていった。
地域コミュニティは解体され、自己責任の時代となった。
高齢者ひとり世帯がまちにあふれ、いまも誰かが孤独にふるえている。

小阪裕司さんの
「価値創造の思考法」を読むと
顧客がモノを購入するまでを細かく分析して、
そのキービヘイビア(カギとなる行動)を見つけ、
そのポイントを強化することが「人生ゲーム」を題材に書かれている。
(この本もかなり面白いです。)

僕たちはある意味
「インターンシップ」を商品として、
大学生に売ることをしてきた。
それと引き換えるのはもちろん「時間」だ。

「インターンシップ」が
「アルバイト」や「サークル活動」や「アジア旅行」や「彼女とのデート」
を上回って価値がある、と思うから
大学生は「インターンシップ」という商品を買うのだ。

僕たちは当然、
その価値を説明しようとしていた。

「いま、企業が求める力はコミュニケーション力や自分で考えて行動する力」
「3年生の就職活動時期から行動しても間に合わない」
「東京の学生は1年生から行動している。」

このように「危機感」を出発点にしたアプローチを行っていた。

それはアプローチとしてはインパクトがあるのだけど、
それは本当に伝えたいことではなかった。

本当はインターンシップを通じて、
人生を自ら切り拓いている大人に出会い、
自らも自分を切り拓いていってほしいと思ったからだ。

実際、僕らのプログラムに参加した卒業生たちは、
いまでも主体的に仕事に取組み、たくさんの成果を出している。
問題はその入り口の設計だ。

モノを売ることで言えば、
お店に入って、気になる商品についているPOPをどう書くか?ということ。
あるいは、どのようにそのお店を知ってもらい、入ってもらうか?
を考えることだ。

その入り口の設計を変えていく必要がある。

テーマは「共感」
そして、「課題共感」

信じられるのは、大学生の「感性」だ。

大学生の感性は本物だと思っている。
いや、中学生、高校生だって、感性は本物だ。
感性が豊かすぎて、友人関係で悩んだり、不登校になったりしちゃうのだろうと思う。

だから。
「共感」の舞台をいかにつくるか?
「この人、ステキだなあ」とか、
「そういうの、私もやりたいと思っていた。」というような
入り口を設計し、そこから「課題共感」へとつなげていく。

なぜ?それをやっているのか?
それは解決したい課題があるからだ。

たしかにその課題を何とかしたい。
あるいは、その人を心から応援したい。力になりたい。
その「課題共感」が起こったとき、
「行動」が起こるのではないだろうか。

「おもしろそう」は入り口として有効だが、
それだけでは、持続したモチベーションにつながらない。
なぜなら、「もっと面白いもの」が世の中には無限にあふれているからだ。
「サークル仲間との飲み会」や「彼女とのデート」よりも
おもしろい「インターンシップ」はなかなかないと思う。

「共感」の舞台設計から「課題共感」へ。
そこから起こる行動が仕事の面白さややりがいと教えてくれる。

働くこと、生きることを問いかける場。
これを大学1,2年生の時にやっているかやっていないか。

それで人生が大きく変わってくることは想像するに難くない。  

Posted by ニシダタクジ at 07:14Comments(0)日記