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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2014年03月06日

人生が変わらないインターンシップ

「進化するインターンシップ 新潟フォーラム」に参加。

新潟青陵大学の発表のトップバッターは
Kさんだった。

本当か!?
と目を疑う。

昨年3月、プレインターンシップに
やってきた彼女は、周りのことを気にしすぎて、
行動できない、と気にしていた。

それがどうだろう。
あの堂々とした姿。
1年でこんなにも変わるんだって思った。

印象に残ったのは、
学生同士のディスカッションタイムの
ラストに新潟大学農学部の箕口先生が放った質問

「君たちにとってインターンシップは、
生まれてから親と同じ形をしているカマキリのような不完全変態のプロセスだったか
それとも芋虫からサナギを経て蝶になっていくような完全変態のプロセスだったか?」

この質問に対し、
残念ながら、すべての大学生が
「不完全変態」と答えた。

人生は変わっていない。
ただ、人生の一プロセスに過ぎない。

それって、どうよ。
なんか、意味あんの?

と自分に問いかける。

敗北。

われわれインターンシップを実施した者にとって、
「人生が変わらないインターンシップ」は
どんな意味があるのだろうか?

そんなに簡単に「人生が変わる」とは思わないが、
夏休みの3週間、バイトもしないで人生をささげたインターンシップが
人生に影響を与えないとしたら、
それは本当に意味があると言えるのだろうか。

では、どうしたら、このインターンシップを
意味あるものにできるのか。

・こちら側の覚悟
・時間をかけた個別の振り返り

「人生が変わる瞬間に立ち合っているかもしれない」
それがインターンシップに臨むものの心構えだと思う。
19歳、20歳の経験は人生を変える可能性がある。
僕が徳島県の沖津さんの畑にいったときのように。

そのようにプログラムを設計する。

そしてもうひとつが時間をかけた個別の振り返り。
冒頭に出てきたKさんは、
僕から見れば、1年前とは全く違う人になっている。

もちろんそれがインターンシップだけによってできたわけではないが。
しかし、少なくとも3月のプレインターンシップへの参加がきっかけとなったことは
間違いないだろう。

そういうことを、
プログラムが終了してからの変化を
自分で客観的に見つめなおしたり、教員やチームメイトがそれをフィードバックしたりして、
自分の中で学びを落とし込んでいくことが必要だろうと思った。

そういうことをていねいにやっていけば、
「ああ、そういえば、あのインターンシップがきっかけとなって私の人生は変わっていった」
という自覚が芽生えていくのではないだろうか。

もうひとつ。
僕の中で浮かんできた問い。

「じゃあ、お前の人生は変わったのか?」

学生、学生と言ってないで、
お前の人生はこのインターンシップで変わったのか?
そんな問い。

「場」とは、相互作用することだ。

学生の人生が動くということは、
当然、実施している自分たちの人生も動かざるを得ない。

しかし。
自分たちにその覚悟があっただろうか?
もしかしたら、自分たちの人生が変わってしまうかもしれない、
という覚悟があっただろうか?

そんな問いが突き刺さる。

19歳、20歳の夏休み。
人生が変わる瞬間に立ち会う、かもしれない仕事。
それがインターンシップなんだな、と
あらためて身の引き締まる思いがしたフォーラムだった。

人は変わる。
ちょっとしたきっかけで、サナギを経て、蝶へと変化できる。
何かにチャレンジすることで、どんなふうにだってなれる。
そんな実感を持ってもらえるインターンシップ。

大学生も自分たちも
「人生が変わるインターンシップ」に
携わりたいと強く思う。  

Posted by ニシダタクジ at 06:07Comments(0)思い