2014年11月20日
愛とは、お互いに見つめあうことではなく、

四たび登場。
「知的資本論」(増田宗昭 CCCメディアハウス)
すっかりツタヤのファンになってしまいました。
「代官山 蔦屋書店」と武雄市図書館。
それは見事な蔦屋の精神の体現でした。
最終章で増田さんは
組織の形態について言及する。
ヒューマンスケールの会社の重要性。
そこで求められる「ヒューマン」とは?
~~~ここから一部引用
組織は直列型であるのではなく、
ひとりひとりが並列に結びつき、
それぞれの力を集めて機能を高めていくという、
クラウドの発想に基づく組織。
そこで大切なのは「自由であること」だ。
自由であるためには使命感が必要だ。
やりたくないことはしない、というのは自由でも何でもない。
やらなければならないことをやる、それが自由だ。
本当は人間にしたって、管理されているほうがラクダ。
そこでは自由である必要がない。
自由という困難を引き受ける必要がない。
上司に命じられたことをすればいい。
そしてホウ・レン・ソウをしていればいい。
しかしヒューマンスケールの組織、
クラウド型の並列の組織の中では、
上司‐部下という直列のラインの中に身を隠すことはできない。
会社の知的資本であるデータベースを用いて、
自由に企画を立てる。
それしかないのだ。
そしてもう一つ、必要とされる資質があるとするならば、それは愛だろう。
いいなあ。
増田さんのストレートな表現。
「星の王子さま」を書いたサン=テクジュペリの言葉
愛とは、お互いに見つめ合うことではなく、
同じ方向を見つめることだ。
直列のラインの中では、
往々にして見つめあいが起こる。
部下は上司を見る。上司は部下を見る。
それだけで完結してしまっている限りは、
そこに本当の意味での信頼も共感も生まれない。
だからその閉じたラインからは自由な発想も生まれはしない。
ヒューマンスケールの会社で
スタッフは並列の関係に置かれている。
そこにいるのは上司と部下ではなく、
基本的には「仲間」だ。
仲間だから並列の位置から同じ方向を見るのだ。
どの方向を?
もちろん顧客のほうを、だ。
視線の先には常に顧客がいる。
その同じ方向を見ながら、
顧客価値を高めるにはどうしたらいいか、
それぞれの自由な発想をクラウド的につなぎ、
そして企画を実現していく。
そうしたことを通して芽生える
仲間への共感と信頼が、
この組織を構成する一人ひとりを結びつけ、
組織に形を与えるのだ。
~~~ここまで一部引用
熱いなあ、ツタヤの思想。
さすが最先端を走る企業は違うなあと思った。
まさにこんな組織が世の中に、
そして若者に求められているんだろうと思う。