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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2014年11月24日

続けることと始めること



ツルハシブックス連休中日の
昨日は中2のメイちゃんと中1のモエちゃんの
お菓子屋台でした。

連休の中日は
結構お客さんが少ないので苦戦しましたが、
寒い中、外で販売した甲斐もあり、なんとか売れたようです。

売れたもの、
売れなかったもの、
いろいろ考えて、
また再チャレンジしてほしいなあと思いました。

2人は同じ部活に入っていて、
2人とも途中で辞めたそうです。

この「途中でやめる」ことに対して、
日本社会はすごく冷たいような気がします。

「継続は力なり」
と言われ、
「石の上にも3年」
と言われ、

会社に入ったのなら少なくとも3年は続けろ、
と言われます。


「HAB新潟」のいとぽんとの対談にも収録されていますが、

続けることのメリットとデメリットを
冷静に考えると、
現在の社会で生きていくには、
必ずしも続けたほうがいいというわけではないと僕は思います。

HABに書いてあるのは、
「感性は自覚なく死んでいく」ということ。

つらい思いをしながら
継続していくというのは、
同時に感性の死を意味します。

なぜなら、感性を発動を抑えなければ、
自分が壊れてしまうからです。

もちろん、
「甘いこと言ってんな、今の若い者はガマンできないからダメなんだ。」
「俺たちの若いころは軍隊みたいな会社でそれでも耐えて頑張っていたんだ。」
という声もあるでしょう。

それもある意味、一理あるでしょう。

しかしながら、僕はそれに対しては、
時代が違うと思います。
「ガマンして勤め上げれば、幸せな暮らしが待っている。」
これは、昭和の高度経済成長期の話です。

モノを作れば売れた、
だからより早く、より大量に商品を生むことに価値があった。
個人は自分の感性を発動させることなく、
言われたことを忠実にやることに価値があった。

なぜなら明確な答えがあったからです。
「効率化」です。

より早く、より大量に。
「効率化」は絶対の価値でした。
その瞬間、感性の発動は不要です。

しかしながら、今。
「付加価値の時代」「感性の時代」が到来していると言われます。

モノはすでに行き渡り、
人がほしいのはモノではなくて、
「生活を豊かにする何か」です。

会議室に答えはなく、
現場に答えのヒントが落ちているのです。
だから、そのヒントを感じ取れる感性が
求められる時代になっているのです。

では、そのためには、
中学生時代に何をしたらいいのか?

もちろん現場に出ることです。
お客さんを観察し、何が求められるか?
考え、商品を提供してみることです。
学園祭でモノを売るのもよいでしょう。

自分の感性を発動させて、
求められている商品は何か?
どういう人が買ってくれるのか?
どうやったら売れるのか?

を考え、試しにやってみること。
その繰り返しでしか、
センスは身につかないと僕は思います。

つらいけどガマンして部活をするのも、
決して悪いことではないと思います。
しかし、感性は自覚なく死んでいきます。

僕はもっとも大きな問題は
「続けなければならない」という無言のプレッシャーが
大きくのしかかっていることだと思います。

途中でやめることは逃げなのではないか?
と誰もが感じてしまいます。

「逃げ」ではありません。「選択」です。
と僕は言いたい。

人生は選択の連続です。
その選択を自らの責任で行うこと。
それこそが勇気の必要なことだと僕は思います。

そして
「途中でやめることは逃げ」という空気は、
人々にチャレンジをためらわせます。

「始めること」に怖れを抱いてしまいます。
途中でやめたら、ほかの人に迷惑がかかる。
途中でやめたら、根性のないやつと思われてしまう。

逃げたのではありません。
単なる選択です。
限りある人生をどのように使うか?
という視点に立った時に、ひとつの選択をしただけです。

始めなければ、何も始まりません。
新しい発見はありません。

一歩踏み出せば、
そこには昨日とは全く違う景色が広がっています。

お菓子屋台デビューをした中学生二人に、
心からエールを送ります。

いってらっしゃい。
新しい人生へ。  

Posted by ニシダタクジ at 08:26Comments(0)日記