2014年09月26日
天職という職業があるのではなく、天職だと思える瞬間がある。
新潟大学の卒業生からメールが届いた。
「西田さんにとって、今の仕事は充実したものですか?」
あらためて考える。
僕が長い間苦しめられた問い。
それは、
「自分の本当にやりたいことはなんだろうか?」
という問い。
それは言い換えれば、
「自分にとっての天職とはなんだろうか?」
という問いになるのだろうと思う。
大学4年生の就職活動の直前に、
「どうしても畑をやりたい。畑がないと自分は生きていけない。」
と思い、
就職せずに大学院に進学し、コミュニティの拠点となるような
畑づくりを24歳の時に始めた。
当然、そんなことをやっていて、
経済的価値が生まれることは少なく、
お誘いを受けていろんな仕事をやってみた。
でも、僕の中心にはいつも畑があった。
それなのに。
ことあるごとに僕を悩ませたひとつの問い。
「これは本当に自分のやりたいことなのか?」
もちろん今でも、
やっていることに対しての同じ問いは抱えているのだろうけれど、
その問いとの向き合い方は変わっている。
それは、
答えのある問いではない、ということ。
世の中には、答えの存在する問いと
存在しない問いがあるのだということ。
そのことに確信を持てたのは、
1冊の本との出会いだった。

「ホスピタルクラウン」(大棟耕介 サンクチュアリ出版)
病院に入院中の子どもたちに芸を披露して、
彼らを笑顔にさせるという、
プロのクラウン、大棟耕介さんらが行っている活動。
病院に行くのは、1か月から数か月に1回。
その数か月の間に、亡くなっている子どももいる。
重い病気を抱えている子どもたちの前で、
どんなクラウンを演じればいいのだろう?
生きるとは?
働くとは?
美しいとは?
そんな答えのない問いが詰まった1冊。
僕はこの本を読んで確信したことがある。
「天職」とは、選ぶものではなく、たどり着くものだと。
「天職」という職業があるのではなく、「天職だと思える瞬間」があるのだと。
数か月に1度、病院に行く。
その子にはもう2度と会えないかもしれない。
そこで、どんな自分を演じるか?
この問いに、僕自身は仕事の原点があるように思う。
ツルハシブックスという本屋さんには、
そんな「瞬間」がある。
昨日も大学生たちがソファを囲んでいて、
初めて来店した大学生がそこに加わっていった。
そこにいつもの高校生のMさんがやってきて、
スマホを15分ほどいじって帰っていった。
なんだか、笑える。
そういう瞬間っていいなあって思える。
そう。
天職という職業があるのではなく、
いまこの瞬間、僕は天職を生きている、
と思える一瞬がそこにあるだけだ。
その一瞬をどう創っていくか?
創っていけるか?
それが自分自身の「はたらく」デザインなのかもしれない。
「西田さんにとって、今の仕事は充実したものですか?」
あらためて考える。
僕が長い間苦しめられた問い。
それは、
「自分の本当にやりたいことはなんだろうか?」
という問い。
それは言い換えれば、
「自分にとっての天職とはなんだろうか?」
という問いになるのだろうと思う。
大学4年生の就職活動の直前に、
「どうしても畑をやりたい。畑がないと自分は生きていけない。」
と思い、
就職せずに大学院に進学し、コミュニティの拠点となるような
畑づくりを24歳の時に始めた。
当然、そんなことをやっていて、
経済的価値が生まれることは少なく、
お誘いを受けていろんな仕事をやってみた。
でも、僕の中心にはいつも畑があった。
それなのに。
ことあるごとに僕を悩ませたひとつの問い。
「これは本当に自分のやりたいことなのか?」
もちろん今でも、
やっていることに対しての同じ問いは抱えているのだろうけれど、
その問いとの向き合い方は変わっている。
それは、
答えのある問いではない、ということ。
世の中には、答えの存在する問いと
存在しない問いがあるのだということ。
そのことに確信を持てたのは、
1冊の本との出会いだった。

「ホスピタルクラウン」(大棟耕介 サンクチュアリ出版)
病院に入院中の子どもたちに芸を披露して、
彼らを笑顔にさせるという、
プロのクラウン、大棟耕介さんらが行っている活動。
病院に行くのは、1か月から数か月に1回。
その数か月の間に、亡くなっている子どももいる。
重い病気を抱えている子どもたちの前で、
どんなクラウンを演じればいいのだろう?
生きるとは?
働くとは?
美しいとは?
そんな答えのない問いが詰まった1冊。
僕はこの本を読んで確信したことがある。
「天職」とは、選ぶものではなく、たどり着くものだと。
「天職」という職業があるのではなく、「天職だと思える瞬間」があるのだと。
数か月に1度、病院に行く。
その子にはもう2度と会えないかもしれない。
そこで、どんな自分を演じるか?
この問いに、僕自身は仕事の原点があるように思う。
ツルハシブックスという本屋さんには、
そんな「瞬間」がある。
昨日も大学生たちがソファを囲んでいて、
初めて来店した大学生がそこに加わっていった。
そこにいつもの高校生のMさんがやってきて、
スマホを15分ほどいじって帰っていった。
なんだか、笑える。
そういう瞬間っていいなあって思える。
そう。
天職という職業があるのではなく、
いまこの瞬間、僕は天職を生きている、
と思える一瞬がそこにあるだけだ。
その一瞬をどう創っていくか?
創っていけるか?
それが自分自身の「はたらく」デザインなのかもしれない。