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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2015年07月11日

相互監視から相互扶助へ

9日の公開講座。
今回は福祉コミュニティのまちづくり論

~~~ここから講演メモ

・1969年国民生活審議会コミュニティ問題小委員会
⇒政府文書で初めて「コミュニティ」という言葉が出る。
「自主性と責任を自覚した個人及び家庭」
「開放的でしかも構成員相互に信頼性のある集団」
⇒町内会という組織と決別する文書

・コミュニティはどこにあるのか?
1 理想的概念であり実現しない
2 現実的概念 「地域性と共同性を備えた組織」=町内会ではないか
3 実践的概念:いまのままの地域ではなく、活動目標と一体化した理想の地域

・マッキーバー
人々が衣食住などの共通関心により結合した包括的共同体=コミュニティ
企業・学校・クラブ・教会など特殊関心により結合した人為的組織=アソシエーション

為政者にとって、「地縁」とは、相互監視システムであり、
住民にとって、「地縁」とは、相互扶助システムである。

日本の場合相互監視の意味合いが強い。

イタリアの場合:相互扶助システム「コムーネ」
アモーレ:愛し合える距離
カンターレ:歌い合える距離
コンジョーレ:食べ合える距離

・大宝律令
・五戸の制:五人組。五人で共同責任をとる。
・国家成立の2条件:税と軍隊
・平安時代の荘園に受け継がれる

・秀吉の時代
五人組(階層分離)
兵農分離⇒刀狩り
武士になりたいヤツをとめる。
春農民⇒冬武士:やめさせる

・検地:租税を確定させ農民を固定する。
・五人組:相互監視システム

・家康の時代
・混在・人口流入・植民都市
⇒税のため新しい地域組織をつくる必要があった。
築地や浜町が町人のまち、ここに新しい地点組織が生まれてくる。

長屋=根小屋
1)自治制度 
刑法:町奉行⇒それ以外はサムライは関与しない
町年寄⇒町名主⇒大家⇒店子

木戸番:6時に開けて6時に締める。外出できない。

2)戸籍
江戸時代は寺で管理(過去帳)⇒足りない⇒大家が管理する
札付き:戸籍に札がつくところから。
農村は町人、サムライと違う法で動く。

・明治維新
軍隊と税(米から金へ)
棲み分け⇒戦争による平準化が起こる。

・昭和
東条英機の国民皆兵⇒戸籍を整備して山の民も全員入れる。

・1937年「町内会・部落会整備法」(内務省にいた友末洋二による)
・戦争への草の根軍国主義組織としての町内会、部落会。

・1945年
GHQ:町内会廃止命令⇒日本型地縁組織の消滅⇒社会福祉協議会をつくる

・アメリカの共和党と民主党
・共和党:棲み分け 民主党:混住
・茨城県「納税組合」をつくる:町内会の機能を持っていた
(民主党オーバーガードと友末知事による)

・昭和27年、新制中学校をつくるために昭和の大合併が行われる。
・民主的自治組織(自治会)が組織される前に人口大移動が起こる⇒過疎と過密

~~~ここまで講義メモ

なるほどなあと。

税をちゃんととるための相互監視システム。
それが五人組というか町内会なんですね~。

イタリア方式素敵、とおもったけれど、
日本は相互監視の色が濃いとか・・・

田舎のなんとなくの閉塞感みたいなのっていうのは
この「相互監視」の名残なんでしょうね。

相互監視が嫌で都会に出て行ったけど
そこにはコミュニティがなく、助け合えることもない。

そんなことを続けてきて人はふたたび、
テーマコミュニティやコワーキングスペースで
つながってきたのだろうなあと。

相互監視ではなく、相互扶助としてのコミュニティの再構築。
きっとそれが必要なのでしょうね。  

Posted by ニシダタクジ at 07:07Comments(0)日記